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俺はカタリナの癇癪を抑えようと宥める。
これは日常茶飯事。
カタリナが他の使用人達を困らせない様にフォローするのは、ほぼ俺の役割。
そんな我儘なカタリナだが、手のかかる子程可愛いと言う所か。
なんやかんやで両親や使用人はコイツの言う事は何でも聞いてしまう。
…ま、それなりに可愛いけどね。
すると、ガチャと部屋の扉が開かれる。
そこに現れたのは…
「おお、私の可愛いカタリナ、リアム」
俺達の父、ルイジ・クラエス
俺達とは違って、温厚で優し気な顔付きだ。
「お父様！」
カタリナはお父様の顔を見た瞬間、俺から素早く離れる。
そしてお父様にぎゅっと抱き着いた。
そんなカタリナに、お父様はデレデレだ。
カタリナは…女の子だし美人の部類に入るから分かるけど、俺は別に可愛くないと思う。
それに、やっぱ娘の方が可愛いんだろうし。
なんて捻くれた事を考えてた時だった。
「………」
「……？」
お父様のすぐ後ろには、白の正装に身を包んだ少年がいた。
俺は金髪蒼目の…歳は俺達と変わらないであろうその少年と目が合う。
……その少年は、俺の顔を見てニッコリと笑う。
「お父様、そちらの方は……？」
カタリナもその少年に気付いたのか、お父様に尋ねる。
良く見ると、頬を赤く染めている。
「(あ、惚れたなコイツ)」
一目惚れ…は、無理もないだろう。
優し気でとても愛らしい顔立ち、所謂“美少年”の部類だし。
とはいえ、ここまで綺麗な顔した子は俺も正直見た事ないけど。
「この方は第三王子のジオルド・スティアート様だよ。さぁ、ご挨拶をなさい」
王子様、か。
貴族の家系に生まれたから、この先王族とも関わるとは予想していたけど…
「初めまして、リアム・クラエスと申します」
「い、妹のカタリナ・クラエスと申します」
「初めまして、リアム様、カタリナ様」
お父様に促され、俺達はお互いに挨拶を交わす。
王子様……ジオルド様は、これまたやんわりと優しい笑顔で俺達を見つめる。
無愛想な俺と違って、良く笑顔をキープ出来るな。
俺と同い年なのにしっかりしてんなぁ。
ま、そんな事言ったら執事のノアも常に笑顔だけど。
逆に怖い……なんて、王子様に言える訳ないし。
さて…カタリナはすっかり俺の存在を忘れたかの様に、ジオルド様にベッタリだ。
初対面で、会ってまだちょっとしか経過してないのに何だコイツは……
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桐谷 - 紗夜菜さん» 初めまして、コメントありがとうございます！現段階ではカタリナ曰く謎キャラなので、なるべく目立ち過ぎず、薄過ぎず、他の主要キャラと絡ませて話を進めていきたいと思います。 (2020年8月23日 17時) (
レス) id: 5b2885fab5 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜菜(プロフ) - カタリナのお兄さんが逆にキャラが濃すぎでもなく、面白いです、応援してます！ (2020年8月23日 15時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - かんなさん» 初めまして、ありがとうございます！ゆっくり亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: 578378c135 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしてます！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: d024afc4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐谷 | 作成日時：2020年4月16日 20時
