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カタリナが頭を打ってから、クラエス家の人間の調子が狂いまくる日々だ。
とはいえ、俺からしてみればそれは比較的良い意味だと思う。
あれだけ大人しく、俺達に叱らなかったお母様は、最近カタリナを良く叱る様になる。
後、何故か俺にも多少飛び火している。
だけど…
―――カタリナ、そんな事言ってはいけませんよ。
―――リボンは、これよりももっと可愛い物を用意するわね。
―――リアム、何か悩み事があるなら言って頂戴ね？
―――勉強が出来なくても、何か特技や夢中になれる物を見つけられると良いわね。
朝食を終えた後、俺は剣の鍛錬をしに向かう。
頭の中がモヤモヤして、どうも何かしてないと気が済まない。
「……ノア、修行に付き合ってくれ」
「またですか？坊ちゃま、最近精が出ますね」
「少しでも良いから、今はとにかく体力を付けたいんだ。それに…良く分かんねぇけど、最近俺の担当だった剣術の先生、辞めたから……」
「……あの方の、所謂「自信喪失」と言った所でしょうかね？」
「？…別に、いくら俺が公爵子息だからって、先生と生徒の関係に身分や爵位は関係ないのに」
「そういう事ではありませんよ。まぁ、こう見えて僕は騎士を目指してた時期がありましたからね。坊ちゃまのお役に立てるのなら、喜んで講師を御受けしますよ」
「…そーですか。なら、お手柔らかにお願いしますよ、ノア“センセー”」
「ふふ…今日も励みましょうね“リアム君”」
こんな軽口を叩き合いながら、中庭に向かおうとして……
「……あら？リアム、それにノア…貴方達、何処へ行くの？」
お母様にばったり出くわした。
「…剣の修行です」
「剣って、貴方…カタリナにも言えるけど、公爵家の人間である貴方達が、どうして剣術なんて…」
「……カタリナは分からないけど、俺は最近これにやり甲斐を感じているから…ただそれだけです」
「ただそれだけって……！最近、貴方の剣術の先生がお辞めになったというのに!?」
…何だよ。何がそんなに気に食わないんだ。
「申し訳ございません、奥様」
「ノア？」
「私が元々騎士を目指していた事もあり、無礼を承知で、坊ちゃまに「剣術の先生」を申し出たのです」
「っ……そんな、リアムの我儘に付き合わなくても―――」
「お母様って、本当に最近何なんですか……何がそんなに、俺のする事が気に食わないんですか……？」
「…リアム？」
「！坊ちゃま…」
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桐谷 - 紗夜菜さん» 初めまして、コメントありがとうございます！現段階ではカタリナ曰く謎キャラなので、なるべく目立ち過ぎず、薄過ぎず、他の主要キャラと絡ませて話を進めていきたいと思います。 (2020年8月23日 17時) (
レス) id: 5b2885fab5 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜菜(プロフ) - カタリナのお兄さんが逆にキャラが濃すぎでもなく、面白いです、応援してます！ (2020年8月23日 15時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - かんなさん» 初めまして、ありがとうございます！ゆっくり亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: 578378c135 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしてます！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: d024afc4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐谷 | 作成日時：2020年4月16日 20時
