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あまりにも腹立たしくて、俺は更にノアを除く使用人達を咎めようと口を開いて……
「ご……ごめんなさい！」
……キースの一声で、事態は沈静化した。
「キース？」
「ごめんなさい……僕の…僕の事で、こんな……僕のせいで、リアム様が怪我を負いそうになって……僕のせいです、だから……だから……」
「………」
キースはガタガタと震えて、涙目になる。
何だ…？やたら自分のせいだと主張しているけど…
兎にも角にも、俺はこれ以上怒る気は失せてしまい、キースを連れてさっさと馬車に乗り込んだ。
「………」
「………」
馬車に揺られてから暫く、俺とキースはずっと無言状態が続く。
まぁ……そりゃ無言になるわな。
いきなりクラエス家の養子になるだなんて、頭が追い付いていないだろうよ。
「あ、あの、リアム様」
「何だ？」
「あ…えっと……」
キースに顔を向けたと同時に、キースは体をビクリと震わせる。
あぁ…まぁ、こんなおっかない顔に、さっきトマス達におっかない事したもんなぁ。
「その、前にも、家にお越しになられたんですよね？」
「家？あぁ…お父様が、コールマンの当主と話があったとか何とかでな。ま、その時にアイツらにかなり世話になったけど」
「その、リアム様はあの時―――」
「けど、まさかあんなクソみたいな家に、末っ子がいたなんて全然気付かなかったよ」
「―――……え？」
「トマス達と喧嘩してた記憶しかないんだよなぁ……余程頭に血が昇ってて……キース？どうかしたか？」
「……いえ、何でもありません。変な事を聞いて、すみません」
「あぁ、うん…？」
キースは、何故か悲しそうな表情になる。
何だ……俺、変な事言ったか……？
……こうして、屋敷に着くまで俺達はずっと無言状態だった。
「では、旦那様に会う前に、まずは身体を綺麗にしましょう。新しい服もご用意してありますよ」
「…何から何まで、すみません」
「お前、ずっと謝ってばかりだけど……何で？」
「！…あ、あの……あ……」
「キース？」
「………すみ、ません」
それだけ言って、キースは使用人に連れられてそのまま去って行った。
残ったのは、俺とノアだけだ。
「…随分と怖がらせたな…俺」
「そう卑屈で根暗で陰鬱に加えてウジウジなさらないで下さいませ、リアム坊ちゃま」
「流石に言い過ぎだ」
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桐谷 - 紗夜菜さん» 初めまして、コメントありがとうございます！現段階ではカタリナ曰く謎キャラなので、なるべく目立ち過ぎず、薄過ぎず、他の主要キャラと絡ませて話を進めていきたいと思います。 (2020年8月23日 17時) (
レス) id: 5b2885fab5 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜菜(プロフ) - カタリナのお兄さんが逆にキャラが濃すぎでもなく、面白いです、応援してます！ (2020年8月23日 15時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - かんなさん» 初めまして、ありがとうございます！ゆっくり亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: 578378c135 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしてます！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: d024afc4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐谷 | 作成日時：2020年4月16日 20時
