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我が妹のカタリナと、第3王子のジオルド様との婚約が決まってから数日後
あれから、カタリナは畑作りに専念しているし
「破滅」だの「攻略」だの……「どえす」だのなんだの呟きながら、ノートに色々と書いている。
勉学に励んでいる…とは言い難い。
未だに彼女の魔力は土ボコ程度だが……土ボコを一瞬で100ヶ所同時に発生させられねぇかな……逆に見てみてぇな……
と、俺の余計な考えはこの際どうでも良い。
「………」
俺は今、馬車の揺れを感じながら、目先の事を思い浮かべて陰鬱な気分になる。
今、俺が向かっている先は……クッッソ腹立つ兄弟の家……コールマン子爵邸だ。
お父様曰く、跡取りの問題で養子を引き取る事になった訳だが……
ま、そりゃそうだろうな。
カタリナは、ジオルド様じゃなくても他の誰かの家に嫁ぐ可能性が高いし
俺は俺で、クラエス家を継ぐ意思は全くないし
……それに、義弟となる少年は、すっっげぇ強い魔法を持っているらしいし。
ま、魔力の強い人間は、高い爵位の家に養子として引き取られるケースは多々あるそうだから、別におかしくはないけど……
………
俺も、強い魔法か何かがあれば、ちっとは自信になれんのかな……スッカラカンな自分を、抜け出せんのかな。
……いや、魔力がないものは仕方がない。魔力がない人間は大勢いる。
それに、居場所がない訳じゃない。俺にはカタリナがいるし、カタリナだって今も俺の事を必要としてくれる。
我儘令嬢だった時も、変な言動ばかり繰り返すトンデモ令嬢になった今でも……
だからこそ、ジオルド様との婚約は、一刻も早く破棄させなければ……
そんな事を考えている内に、馬車の揺れの気持ちよさで目を瞑り、眠ってしまった。
ここんとこ、色々考え過ぎて寝付けなかったからな……
馬車の激しい揺れが一瞬起きて、俺は目が覚める。
どうやら到着した様だ。
屋敷を見て、俺は思わず舌打ちをしそうになる。
以前俺をこんな場所に連れて来たお父様の事も、また憎々しく感じてしまう。
何人かの使用人がコールマン邸の中に入り……少しして、1人の少年を連れて戻って来た。
亜麻色の癖毛に、どこかお父様に似ている青い瞳。
俺とは違って、とても愛らしい顔立ち。
…少し薄汚れた服に、俺やカタリナと同い年にしては小柄で細い体。
(この子が、俺の義弟となる子か…)
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桐谷 - 紗夜菜さん» 初めまして、コメントありがとうございます！現段階ではカタリナ曰く謎キャラなので、なるべく目立ち過ぎず、薄過ぎず、他の主要キャラと絡ませて話を進めていきたいと思います。 (2020年8月23日 17時) (
レス) id: 5b2885fab5 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜菜(プロフ) - カタリナのお兄さんが逆にキャラが濃すぎでもなく、面白いです、応援してます！ (2020年8月23日 15時) (レス) id: feb92a0363 (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - かんなさん» 初めまして、ありがとうございます！ゆっくり亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: 578378c135 (このIDを非表示/違反報告)
かんな(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしてます！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: d024afc4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐谷 | 作成日時：2020年4月16日 20時
