僕らは２人で１つなんです！【歌い手】

２７ふすまぱん ページ31

貴方side

玄関の開く音と、ひかママの声で目が覚めた


寝ちゃってたんだ

め「はぁ・・・って、A・・・？」

『おかえりっひかちゃん！』

め「・・・っ！」




首に腕を回して飛びついた私を、抵抗することもなく黙って抱きしめてくれた

その姿はとても小さく思えて

怖くなった


『ひか、ちゃん・・・？』

め「ごめん・・・ごめんA・・・！俺・・・」

『・・・お疲れ様・・・』

め「・・・めろんぶれっどを・・・賭けに出した・・・」




何を言っているのかがわからなくて

抱きついた腕を緩めた

め「・・・・父さんに言われた。クリアしなくちゃ、めろんぶれっども、俺たちのおわる」

『なに、いってるの・・・？私とひかちゃんは、ずっと一緒に・・・』



とても辛そうな、泣きそうな顔で重い口を開いた


め「条件は【新曲で一ヶ月以内に１００万回再生と週間ランキングの一位を取れ】」

『そんな・・・！』

め「わかってる。駆け出しの俺たちには難しすぎる条件だ。できなければ」




なに？その続きは









言わないで




そんな想いは届かずに


アイサインも送れずに









め「俺は留学。めろんぶれっども終わりだ」






愕然として、力の抜ける私を支えてるれる


その手にも


いつものような力強さはなかった

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