純情ブルーローズ2【佐野玲於】

好きなんだ ページ26

Aside









______ピピピピピピピ





アラームの音で目が覚めて、時計見たら

朝6時








いつもみたいに顔洗って、歯磨いて

適当に朝ごはん作って、テレビつけて








『 さて、昨日はバレンタイン！ということで、本命チョコをあげた… 』







いかにも、バレンタイン特集やってて
反射的に消しちゃったテレビ




なんでよ、バレンタイン昨日じゃん

もう終わったじゃん









" …本命チョコをあげた… "









…そうだ、わたし、玲於くんに

本命チョコ、あげたんだ






作ってたときは

ありがとうチョコのつもりだったけど…









あれ、そういえばわたし

おじちゃんに
ありがとうチョコならハートにしなよって言われて




フォンダンショコラ

なんかすんなり、ハートにしちゃったような…









…待って、恥ずかしい


急に熱くなってきたほっぺを慌てて抑える









わたし、玲於くんが好きなんだ


あんなに散々ごめんねって言ってたのに
哲さんが好きって言ってたのに







…いつから？



頑張って思い出そうとしてみるけど

全然、思い当たる節がない








なのに


今、玲於くんに好きだよって言われたら
自信もって私も好きだよって言える







それになんか玲於くんのこと考えるだけで幸せ


なんでだろう、よくわかんない






よくわかんないし

哲さんが好きって思ってたときと
なんか違う感じなのに




なんていうかな、とにかく幸せな気持ち









携帯を開けばロック画面に出てくる通知

その中のほとんどが玲於くんで








玲於［ Aちゃん？］

玲於［ どうした？］

玲於［ チョコ、ありがとう ］

玲於［ あとでゆっくり食べる ］









…昨日、逃げたんだった

最悪だ



もうどうして逃げちゃうかな、はあ






玲於くん、食べてくれたかなあ

うまって笑う玲於くん見たかったなあ






……はあ、逃げた自分恨むしかないよこれは









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