純情ブルーローズ2【佐野玲於】

おじちゃん ページ3

Aside









「 え？それは初耳だ 」


A「 ほんと？あと、生クリーム泡立てるときはイチゴジャム入れると早く泡立つ、とかは？ 」


「 それも初耳。笑 」


A「 やった。おじちゃんも試してみてね。」


「 じゃあ次はケーキでも作るか 」






おじちゃんって

料理の技色々知ってるから
私が知ってる豆知識で、ちょっと対抗したりして



話に夢中で全然箸が進んでなかったはずなのに

気づけばほとんどない、ナポリタン







「 なあ、Aちゃん。」


A「 ん？」


「 玲於となんかあった？」


A「 なんで…？」


「 なんとなく。今となっちゃいつも玲於と来てるしね。」







…おじちゃんに話してみようかな

口堅そうだし









A「 私ね、好きな人がいるの 」



「 うん 」



A「 でもその人と、私の大好きな先輩が付き合ってて。それ知った時、玲於くんと一緒にいたんだけど…ぼろぼろ泣いちゃって。」



「 うん 」




A「 玲於くんに、すごい、救われたのに、ちゃんとお礼言えなくて……ラインでは、一応ありがとうって言ったけど、なんか、それでいいのかなって。」




「 玲於にはそのあと会った？」






そう聞かれて、
大きく首を横に振る






「 じゃあ今ここに呼んでみたら？」


A「 今？」


「 うん。玲於が来れるかはわかんないけど、それで直接ありがとうって。それだけで嬉しいと思うよ、玲於は。」


A「 なんか、緊張する。」


「 大丈夫。おじちゃんも奥にいるから、な。」







優しいおじちゃんの言葉が

すんなりと心に入ってきて
少し勇気出た






ちゃんと玲於くんに直接伝えよう




ありがとうって









.

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