純情ブルーローズ【佐野玲於】

優しさ ページ30

Aside







A「 お、おじゃまします 」


玲於「 ん。ここ洗面所だから手洗ってからリビングおいで。」





言われたとおりに洗面所で手を洗う


…ほんとにおじゃましちゃってよかったのかな



ていうか、なんであんな、元気ない、って

またわたし顔に出ちゃってたのかなあ






手を拭いて、リビングに行って

キッチンにはお茶をいれてくれてる玲於くん





リビングの窓からは綺麗な夜景

廊下を通っただけでも3部屋はあった


…絶対ここ家賃高い

……もっといえば、置いてあるもの全部高そうだし







玲於「 はい 」


A「 あ、ありがとう 」





玲於くんが出してくれた、あったかいお茶

………落ち着く





玲於「 落ち着いた？」


A「 …うん。」


玲於「 えっとー、あのさ、俺のこと気にしなくていいから、話聞くよ？」


A「 …でも、その、いやじゃない、？」


玲於「 他に話聞いてもらえる友達いるの？」


A「 い、る… 」


玲於「 ほらいないんじゃん。笑 」





友達はいるよ、いるけどさ、誰にも言ってないし、

そもそも私が哲さんのこと好きだなんて玲於くんしか知らないし、


…でも玲於くんに話すのは、ちがう、よね






玲於「 大丈夫だから、話してみな？ね？」




まるで心の声が聞こえてるかのように

泣きそうになるくらい、優しい声、優しい言葉


…ごめんね、玲於くん

結局いつも玲於くんの優しさに甘えちゃう








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