純情ブルーローズ【佐野玲於】

なんとなく ページ28

玲於side








隼「 じゃあまた明日ね！」


玲於「 寝坊すんなよ 」


隼「 いやそれ玲於でしょ！」


玲於「 しねーよ。じゃ。」






思ったよりも早く仕事が終わって

Aちゃんにラインしてみたものの、一向に返信くる気配なくて



そんなとき隼に飯誘われて


まあ返信きたらレストランとんでけばいっか、なんて思いながら行って




結局Aちゃんからの返信がきたのはついさっき


…ごめんねって




まあいいけど

隼との飯も普通に楽しかったし





次いつ会えるかな〜とか考えてたら目に留まった後ろ姿

…似てる、Aちゃんに



近づいていってみればそれが確信に変わって

絶対そうだ、絶対Aちゃん








玲於「 Aちゃん？」


A「 わ、玲於くん！」






声をかけてみれば案の定



やっぱりね、好きな子の後ろ姿ってさ

なんとなくわかっちゃうんだよ







玲於「 帰り？」


A「 そう…ってごめんね、今日。」


玲於「 や、俺も隼と飯行ってたから。」


A「 そっ、か。」







…なんか違う



別におかしいとこがあるわけじゃないし、普通っちゃ普通なんだけど


笑顔が、若干元気ない気がする







玲於「 なんかあった？」


A「 え？」


玲於「 いつもより元気ない、気がするけど 」


A「 ううん！元気だよ！ほら！このとおり！」







そういって精一杯の笑顔を見せてくるけど

逆効果だって、それ








玲於「 仕事上手くいかなかった？」


A「 順調だよ。」


玲於「 先輩になんか言われた？」


A「 まさか！すごい良い人たちだもん。笑 」


玲於「 じゃあ… 」


A「 ほんとに、なにも、ないから 」


玲於「 じゃあなんでそんな辛そうな顔すんの。」


A「 …そん、な顔、してないよ、」


玲於「 …俺には言いたくない、こと？」


A「 そ、そういうわけじゃ… 」






最後に小さく、でも、って付け加えて

俯いて



あー、なんとなく、わかったかも、







.

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