純情ブルーローズ【佐野玲於】

現場リーダー ページ42

Aside








よし、完璧



鏡の前の自分を確認してから

散らばったメイク道具をポーチにしまう



今日は少しだけ、顔の調子が良い、気がする

…昨日たくさん寝たからだ、絶対そう





いつものスタジオに着くと

まだ人が少ないから物静かで足音が異様に響く




一人で椅子に腰掛けて、今日の資料を見ながら、どこになにを配置するかを一気に頭に叩き込んで






哲「 Aおはよう 」


A「 おはようございます！」


哲「 相変わらず早いね〜 」


A「 下っ端なんで。笑 」


哲「 よくできる下っ端だな〜笑 」


A「 ふふ、ありがとうございます 」





哲さんが来て

私の隣の椅子に腰掛けて資料を確認し始めて



横顔、綺麗だな

朝から幸せ





配置を覚えた頃にはだいぶ人が集まってきてて

それぞれ準備にとりかかってた






哲「 集合！」




その掛け声で散らばってた人たちが、一斉に哲さんのもとに集まって

今日の撮影の最終確認




毎回その日の撮影現場のリーダーが決められる


大体ベテラン社員がやるんだけど、哲さんは異例で

もう既に何回か現場リーダーを経験してる




仕切りがしっかりしてるから流れもスムーズで


本当にすごい、哲さん。





最終確認が終わって、

あとはモデルさんを待つだけ



…なんだけど








ミカ「 こんにちは〜！」






声の方を振り返れば、そこにいたのは


満面の笑みで、入ってきた

ミカちゃん









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