孤独 (ページ8)

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お菓子を買ってあげただけで、あれからずっとご機嫌なふっか。

…可愛い

そんなことを思って家に向かって歩いていると、

？｢あの…深澤さんですか？｣

背後から若い女の子の声。

深｢うわっ、ちゃんと帽子とマスクしたのに…｣

知り合いなのかな？

ふっか何か呟いてたけど聞こえないし。

深｢A悪い！ちょっと先帰ってて！｣

『え、ちょっと…！』

それだけ言って、声をかけた女の子の所に小走りで駆けていった。

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彼女さんか誰かかな…

妹の私には関係ないはずなのに、なぜかずっと気になってモヤモヤする。

しばらくして、ふっかが帰ってきた。

深｢一緒に帰れなくてごめん！｣

『それは全然大丈夫！…彼女さん？』

深｢え、ちがうちがう！まぁなんというか…俺たちのこと応援してくれてる人？笑｣

『応援？』

深｢うん、Aにはいつか言わなきゃって思ってたんだけど。

俺ら6人でアイドルやってるの。｣

…え、アイドル？あのキラキラした？

小さい頃からずっとテレビだけを見てきた私にとって、アイドルはキラキラした手の届かない存在だと思っていた。

そんな人が自分のお兄ちゃんなんて信じられない…

嬉しさと同時に、やっと縮まったと感じていたふっかとの距離が、また少し離れてしまった気がした。