白の部屋 ページ25
＿＿＿＿＿＿私は、何処に居るのだろう。
起きた瞬間、思い浮かんだのは其の疑問だけ。
ぼんやりとする意識を必死に叩き起こし、無理矢理に瞼をこじ開ける。
「・・・・・“白い”・・・。」
目に映ったのは、他に例えようの無い“白”の空間だった。
『無』と言った方が正しいのだろうか？
それだけ、何も無いのだ。
けれど、『無』の空間を彩る(？)様に、あちら此方に、人、人、人。
一見して、性別、年齢はバラバラに等しい。
個性が発現したてであろう、まだ四、五歳の幼子が若干多いと言ったところか。
私より年上がざっと四人位。
其の人達全員が明らかな成人済に見える。
幼子とその他(私含め)を合わせれば、此の空間には約ニ十人居るのではないだろうか。
人数の確認は取れたので、次は現在地を調べなければ。
「・・・・・一体、此処は・・・」
辺りを見渡すも、“白”しか目には映らない。
其れでもよく目を凝らすと、四角形の大きな部屋である事に気付く。
それにしても、此の空間は全くと言って良い程、距離感が掴めない。
辺りが“白”で統一されているからだろうか？
何とも不思議な感じだ。
まるで自分達が、“無”にでも成った様な＿＿＿＿＿
そんな事を考えていると、周りがザワつき始めた。
「？」
起きた人が続出したのか・・・・・・。
それは混乱もするだろう。
目覚めたら、知らない場所に居るのだから。
私だったら壁に頭を打ち付けてますよ。
・・・・・・・いや、嘘ですよ？
流石に打ち付けるのはしませんよ？
痛いですし、更に混乱してしまいますからね。
痛いですし。
大事な事ですから二回言います。
私が脳内で無意味な現実逃避を行っていると、隣・・・・・・否、彼方此方から嗚咽を漏らす音が聞こえた。
「・・・・ここ、どこぉ？」
「ヒック、えぐっ・・・・おかあさあん！！」
「！？」
子供達が泣き始めてしまった。
あやそうにも、あやし方なんて知らない。
子供には縁遠かったのだから。
周りの人達も同様で、私の様にオロオロしている。
手の動きも気持ち悪く、ワシャワシャ蠢く。
かくいう私も、目があっちや此方に動く。
＿＿＿＿＿＿＿そんな騒音を鳴り響かせた空間に、やけに落ち着いた声が響いた。
「＿＿＿＿＿あちゃーー、やっぱ子供は泣いちゃうよなー。」
何時の間にか、目の前に全身白づくめの青年が立っていた。
「・・・・・誰、ですか・・・」
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ベル(プロフ) - めっちゃ続きが気になります (2019年8月7日 13時) (
レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮桜(プロフ) - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！！応援してます！！ (2019年7月22日 7時) (レス) id: 910bb70429 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみー - 続きが,,,気になる！ 更新待ってます! (2019年5月22日 17時) (レス) id: cdcb3e59b3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 本編更新停止似ならなければいいんじゃないですかね？ (2019年5月2日 8時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - 凄くいいと思いますがこちらの作品がまったく進まなくなるのかと少し心配です。 (2019年5月1日 17時) (レス) id: 67d1cef2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年3月24日 13時
