要らぬモノ、在らぬモノ ページ11
「ズゴォォォォォォ」
「・・・・・」
「ォォォォ」
「・・・爆豪しょ」
「ォォォォ」
「・・・・ちょ、」
「ォォォォ・・・」
「ば、爆豪少女・・・・？」
レモンティーを真顔で吸い続ける目の前の少女を、オールマイトは冷や汗をかきながら見つめていたが、見るに耐えられず声を掛けた。
「ォォォォ・・・」
未だにレモンティーを吸い続けられる彼女の肺活量に目を丸くするが、矢張り少女は“あの少年の妹”だなと、しみじみ感じる。
「＿＿＿＿＿＿」
少女はストローから唇を離し、氷だけになった空のグラスを静かに眺めていた。
その時オールマイトは、ずっと疑問だった事を思い出した。
『実は私＿＿＿＿』
初めて会った時、少女が発した言葉＿＿＿
良い機会だと思い、興味本位で聞いてみる事にしたようだ。
「そういえば、爆豪少女。君は、何故二年の間眠っていたんだい？」
最初会った時、確かに彼女は「二年の間眠っていた」と、話していた。
其の時は話が話だったので、問い返す事はしなかった。
そんなオールマイトだったが、興味本位で聞いた直後、少女の顔を見て酷く後悔した。
「・・・・・」
悲しそうな、辛そうな＿＿＿＿＿＿＿沢山の、良い感情では無い感情が、目の中に渦巻いていた。
「！すまない。言いたくない内容ならば、言わなくて良いんだ・・・・！」
再度少女は俯き、か細い声で「すいません」と応えた。
気不味い空気が、二人の間に流れた。
「・・・・・そ、そうだ。爆豪少女。この後、少し付き合ってくれないか？」
「・・・・喜んで。」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
「・・・・・オールマイト。」
「なんだい？」
「・・・・・どういう、事でしょう。」
「？嗚呼、やり残した書類が職員室に有る事を思い出してね。今君は狙われている身。離れるのは得策ではないだろう？」
少女は視線を目の前の大きな建物に移し、またオールマイトの方へ向けた。
「安心しなさい、家迄送るぞ！」
「遠慮します。有難う御座いました。それでは。」
一礼し、足早に其の場を去ろうとする少女を、オールマイトは、
「遠慮するな！直ぐ取って来る！此処で待っていなさい！」
そう言って、校舎に消えて行った。
一人残された少女は呆然と立ち尽くし、数時間前の自分を酷く恨んだ。
「・・・・・オールマイトめ。」
同時にオールマイトを、自分の何倍も恨んだ。
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ベル(プロフ) - めっちゃ続きが気になります (2019年8月7日 13時) (
レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮桜(プロフ) - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！！応援してます！！ (2019年7月22日 7時) (レス) id: 910bb70429 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみー - 続きが,,,気になる！ 更新待ってます! (2019年5月22日 17時) (レス) id: cdcb3e59b3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 本編更新停止似ならなければいいんじゃないですかね？ (2019年5月2日 8時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - 凄くいいと思いますがこちらの作品がまったく進まなくなるのかと少し心配です。 (2019年5月1日 17時) (レス) id: 67d1cef2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年3月24日 13時
