夢か、それとも現実か ページ48
『＿＿＿＿＿＿＿その内分かる＿＿』
追って来る男を必死に振り切り、暗い道を足の痛みと共にひたすら走る。
ずっとずっと走っているのに、一向に出口は見えない。
それどころか、どんどん周りが暗くなっていく。
自分の荒い呼吸音と共に、何時の日か浴びせられた罵声が聞こえた。
『無個性が』
『生きててなんになんだよ』
『消えろよ』
『クズ、ゴミ』
蘇る、忌まわしい記憶。
忘れようとすればする程、物事はより鮮明になる。
嫌、嫌、嫌だ。
存在を否定されたら、私はどうやって生きれば良いの？
止めて、止めて、止めて。
耳を塞ぎたくなる。
だが、追われているのでは、耳を塞ぐ事は到底叶わない。
誰か、誰か、救けて。
「・・・・・・っ」
夢中で走っていたら、何も無い所で転んでしまった。
足に上手く力が入らない。
ほら、だから言ったでしょう？
なにも無い癖に、そうやって無理をしたら、何時か何でも無い所で、転んでしまうと。
「・・・・・・」
目の前に、大きな影が出来る。
恐る恐る見上げれば、私を追いかけていた男が立っていた。
「・・・・・・嫌・・・」
抵抗の言葉を口にするも、相手は表情一つ変えない。
男は、此方にゆっくりと近付き、私に向かって手を伸ばした。
「・・・・・・」
フードの中から覗く顔。
男の顔は、背筋が凍る程の、冷たさと恐ろしさがあった。
「・・・・・・救けて・・・」
其の言葉は誰にも届かず、虚空に消えていく。
男の手は、私の首に伸ばされた。
「＿＿＿＿＿＿っ、嫌ぁぁぁぁ！！」
私は、目を固く瞑った。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿
「！！・・・・」
飛び起きたら、其処は見慣れた自分の部屋だった。
「ハッ、ハッ」と呼吸のスピードが何時もより速い。
「・・・・・・」
自分の首に触るも、変わった事は無い。
其の事実に、少なからず安堵した。
多少の落ち着きを取り戻し、時計で時間を確認する。
＿＿＿＿＿＿まだ、四時。
布団の中に顔を埋め、頬に伝う水に初めて気付いた。
“夢”
そんな事は、分かっている。
けれど、あまりにも現実味を帯びていた。
まるで、夢での出来事が、本当に起こるとでも言う様な。
此れを、人は“正夢”と呼び、
また或る時は＿＿＿＿＿＿
「何かが、始まる・・・・・・」
“兆し”と呼ぶ。
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泉桃花クラスタ - 爆豪君って難しいキャラですよね…夢主様を守りたいって思ってるのに逆に傷つけてしまったり…爆豪くんが素直になれる日が来るといいですね！ (2019年7月25日 21時) (
レス) id: 1a879c682f (このIDを非表示/違反報告)
♂ｒｅｏｎ♀(プロフ) - 琴琶さん» けなされたとは？どこに貶される要素がありましたか？このコメント欄に四面楚歌の読み方の最初の文字はこ、ではなくし、ですよ。あなたの言っている意味がまるっきり分かりません (2019年3月26日 11時) (レス) id: 49359375a8 (このIDを非表示/違反報告)
琴琶 - けなされた…。(泣)まあ、これからも一緒に発狂しましょう！こ…、四面楚歌さんw (2019年3月23日 16時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
四面楚歌(プロフ) - は、はいっ！頑張ります！有難う御座います！ (2019年3月22日 20時) (レス) id: 0dcecdf2b2 (このIDを非表示/違反報告)
琴琶 - は、早くッ！早く更新して下さい！！頑張って！！ (2019年3月22日 19時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年2月15日 23時
