無個性 ２ ページ4
「あ、あのね。お兄ちゃんを探してて・・・・公園に居るのは分かってるんだけど・・・・何処の公園か分からなくて・・・」
俯きボソボソと喋る私の声は、果たしておじいさんに伝わったのだろうか？
心配になり、おじいさんを見上げると、
「失礼だけど。お嬢ちゃん、もしかして爆豪さんとこの子かい？」
「うん。何で分かるの？？」
自分の事を言い当てられ、軽く動揺してしまう。
多くは無いが少なくは無い、ハテナを頭の上に浮かべて、おじいさんを見つめた。
「驚かせてしまったかな？一応、近所の者なんだが。爆豪さんには、よくお世話になってるよ。」
にっこりと微笑むおじいさんは、それはそれは優しい目をしていた。
「勝己君だね？数分前に、其処の公園に入るのを見たよ。」
「ホント！？」
「ああ。お友達を沢山連れてね。」
思い掛けない情報に、嬉しくて舞い上がりそうだった。
否。物理的には無理だが。
気持ち的・・・・・精神的に。
「有難う、おじいさん！」
お礼を言い手を振ったら、おじいさんも笑顔で振り返してくれた。
私は急いで公園に向かって走った。
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「ひどいよかっちゃん・・・！」
冒頭に戻るが、此の声は兄の幼馴染＿＿＿＿＿緑谷出久の声だった。
「かっちゃんって、お兄ちゃん？」
チラリと、木の影から公園内の様子を伺う。
丁度公園の中心部。その辺りに、兄達は居た。
「え、いずくん？」
ボロボロになって泣いている男の子を後ろで庇い、いずくんは兄に何か言っていた。
いずくんの足は小刻みに震え、心無しか半泣きだ。
「どうして・・・・」
野心家の兄は、齢四歳。幼稚園に行っている間、個性が出た。
“爆破”＿＿＿其れが兄の個性だった。
見事に親の個性を引き継いだ兄。
其れは正しく、誰もが認める“強個性”。
「確か、いずくんは無個性・・・・。」
だからって誰かを守ろうとする人を、馬鹿にするのは駄目だ。
兄の才能には感心するが、兄のそういう所は程々呆れる。
「いずくん、大丈夫かな・・・？」
流石に私でも、キレた兄を宥めるのは極めて困難。
此処は見守るしか無い。
「ごめんね・・・・いずくん。」
私は服を握りしめ、殴り合いが終わるのを待っていた。
-----------------
「・・・・・いずくん。大丈夫？」
兄達が去った後、こっそりと木の影から出て来た。
案の定、いずくんの顔は腫れまくっている。
「ご、ごめんね。私がお兄ちゃんを止められてたら・・・・。」
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ソイク(プロフ) - 名前変更ってないんですか？ (2021年9月18日 2時) (
レス) id: 145d3835ef (このIDを非表示/違反報告)
はな - 名前変換は簡単なのでしてほしいです (2019年12月31日 13時) (レス) id: 32e6686df9 (このIDを非表示/違反報告)
悠吏(プロフ) - もし良かったら、名前変換出来るようにしてほしいです…(´･ω･｀) (2019年5月29日 14時) (レス) id: 0ccaf131b5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - もっと優己ちゃん出してほしいけど、原作見返してるみたいでおさらいになるのでこれも良き。 (2019年2月13日 16時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
アカヤ - 毎日チェックしちゃうくらい大好きです！これからも頑張ってください！！ (2019年2月12日 18時) (レス) id: 028fbbb864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年1月18日 23時
