無個性 ページ3
「お兄ちゃんにとって、私は何？」
七歳の時、兄にそう聞いた事が有る。
今の私からしたら、絶対に有り得ない事。
＿＿＿＿だって、分かりきってる答えを何度聞いても、結果は同じなのだから。
「無個性のクズ。」
兄の目には、何の感情も含まれてはいない。
まるで、1+1の答えを言う様に。
平然と＿＿＿其れが当たり前だと言う様に、兄は私を見下ろして言った。
嗚呼。
＿＿＿何故私は“無個性”なの？
お兄ちゃんは、あんな凄い個性が有るのに。
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
「良いなぁ、お兄ちゃんは・・・・」
兄の答えを聞いた後、自分の部屋で泣いた事をよく覚えている。
その時は、只々ひたすらに
兄の個性が羨ましかった。
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「ひどいよかっちゃん・・・！」
其の声は、夏の暑い日の公園から聞こえた。
まだ私は三歳。
だが、人並みより記憶力が良い私。
覚えているものは覚えているのだ。
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『お母さん！お兄ちゃんは！？』
母に聞いたのは、現在の兄の所在地。
その頃はまだ、兄妹としては良い関係を築けていたと思う。
だってまだ、個性には無縁の年頃だったから。
『勝己？勝己ならさっき公園に行くって言ってたわよ。』
『公園！？』
『ええ。』
洗い物を片付けながら、母は私の質問に答えてくれた。
『じゃあ、私も行ってきます！』
そう言うなり私は、家を飛び出して公園に向かった。
『全く・・・・ホントお兄ちゃん子ねぇ。』
その時の私の行動を、母は微笑んで見ていたそうな。
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「お兄ちゃん何処だろ・・・・？」
辺りを見渡して、兄が居る公園を探した。
「何処の公園か、聞けば良かった・・・」
今更後悔しても遅い。
飛び出して何百メートルの地点で引き返すなど、私の体力が底をつく。
今でさえ、呼吸を整えるのに必死だと言うのに。
「お兄ちゃんがよく行く公園・・・・公園・・・・・」
トテトテと走る私は、年相応の愛らしさが有ったのだろう。
周りの人達が親切に声を掛けてくれた。
「お嬢ちゃん。どうしたんだい？」
中でも高齢な・・・・おじいさんと言う方が正しい。
其のおじいさんが、優しく尋ねてくれた。
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ソイク(プロフ) - 名前変更ってないんですか？ (2021年9月18日 2時) (
レス) id: 145d3835ef (このIDを非表示/違反報告)
はな - 名前変換は簡単なのでしてほしいです (2019年12月31日 13時) (レス) id: 32e6686df9 (このIDを非表示/違反報告)
悠吏(プロフ) - もし良かったら、名前変換出来るようにしてほしいです…(´･ω･｀) (2019年5月29日 14時) (レス) id: 0ccaf131b5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - もっと優己ちゃん出してほしいけど、原作見返してるみたいでおさらいになるのでこれも良き。 (2019年2月13日 16時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
アカヤ - 毎日チェックしちゃうくらい大好きです！これからも頑張ってください！！ (2019年2月12日 18時) (レス) id: 028fbbb864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年1月18日 23時
