無個性 10 ページ12
辿り着いたのは、私が今通っている小学校。
門の前で一旦立ち止まり、数秒校舎を見つめた。
「・・・・・うん・・・」
校舎の高さを確かめて頷き、ゆっくりと足を踏み入れた。
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職員室の前を通り掛かった時、担任に見付かった。
「あら、爆豪さん。どうしたの？」
今日は午前授業。午後、学校に居る私は教師からして不自然だろう。
「・・・・すみません。忘れ物をしてしまって・・・・・ちょっと取りに・・・」
咄嗟に嘘をついたが、罪悪感はまるで湧いてこなかった。
貼り付けた笑みを崩さぬ様、頑張るのが大変だった位だ。
「忘れ物？もう、うっかりさんね。気を付けて帰ってね。最近、この辺りにヴィランが出るそうだから。」
若い女教師は、不安そうな面持ちで話した。
「ありがとうございます。気を付けます。」要らぬ心配を掛けられ、半分うざったしく思いながらも、笑顔でお礼を言った。
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屋上は、案外寒かった。
体にあたる風が、私の侵入を拒む様に吹いてくるが、其れを遮る為のフェンスは、何の役も成していない。
そっと手を掛ければ、遥か下の地面が見えた。
不思議と、恐怖は感じなかった。
普通の学校より、高さが無いうちのフェンス。
年季が入っており、フェンスの所々が赤茶色く錆びついている。
フェンスを越えたからか？
体にあたる風が、さっきより強い。
ごめんなさい
お兄ちゃん
出来損ないで
今度こそ、貴方の望む様な私に成るから。
「・・・・生まれ変わったら、個性出るかな・・・・」
そんな淡い期待を抱いて
フェンスを掴む手を緩め、強く吹いた風に身を預けた。
フワッと体が浮く感じがした。
スローモーションの様に、見える景色がゆっくりと流れる。
だが確実に、体が急降下しているのは分かった。
「・・・・・お兄ちゃん・・・」
地面に触れる直前、古い記憶が蘇った。
走馬灯というのだろうか。
其の記憶は、まだ私が今よりずっと幼かった時の事。
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ソイク(プロフ) - 名前変更ってないんですか？ (2021年9月18日 2時) (
レス) id: 145d3835ef (このIDを非表示/違反報告)
はな - 名前変換は簡単なのでしてほしいです (2019年12月31日 13時) (レス) id: 32e6686df9 (このIDを非表示/違反報告)
悠吏(プロフ) - もし良かったら、名前変換出来るようにしてほしいです…(´･ω･｀) (2019年5月29日 14時) (レス) id: 0ccaf131b5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - もっと優己ちゃん出してほしいけど、原作見返してるみたいでおさらいになるのでこれも良き。 (2019年2月13日 16時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
アカヤ - 毎日チェックしちゃうくらい大好きです！これからも頑張ってください！！ (2019年2月12日 18時) (レス) id: 028fbbb864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年1月18日 23時
