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D「おはようテヒョン、起きれたな」
「ジミナが起こしてくれました」
D「そろそろ自力で起きてもいいよ?てか旅行の日くらい起きてくれ」
ドユンヒョンからアイスティと軽食を受け取って、少しかじりながら社用車に乗り込む。
指定の服もちゃんと着てるし、俺の旅行用の荷物はAが先に持ってってるから、俺はほとんど手ぶら。
フライトが6時半だから、まだ5時の空は真っ暗だ。
「楽しみすぎて眠たくなってきました」
D「普通逆じゃないの?まあ空港まで寝てていいよ。あとフライトでも寝てて良いし。合間合間にちょっと歩いてくれさえすれば」
ドユンヒョンは、程よく俺を適当に扱うから好きだ。
「いざとなったらカートに乗せて運んでくださいね」
D「お前それ、今日のネットニュースになるからやめような」
そうこう言ってる内に、あっというまに日本に着いた。
井「お。ドユンさんとテヒョンさん。おはようございます」
飛行機から降りた後、いつも通りの受け入れ態勢で待機してた井上さんが、軽く手を上げてる。
D「井上さん、朝早くからご苦労さまです」
「ゴブサタしてマス。今日ハありがとうございマス」
井「あー、テヒョンさん日本語上手。ご無沙汰してます。あ、トイレ大丈夫ですか?」
「行きたいです」
って感じで、俺はVIPルームへ通されて。
空港の中って意外と会社関係の人たちだけに慣れる場所は無くて、VIPルームって言ってもラウンジだから空港職員の人は待機している。
だから替え玉の人はそこの専用トイレに待機してもらってるって話だった。
俺は一人でトイレに入ると、指定された奥のドアを叩いたら…そこに俺と同じ服を着た、俺に本当によく似たマスク姿の俺が居た。
ドッペルゲンガーだ。
あ、笑いそう。
向こうもそう思ってるのか、目が笑ってる。
この状況を冷静に、面白がってるタイプなら、信用できるのかもしれないなってなんとなく思った。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2023年4月22日 2時