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TH「…?A?」
腕の中であまりにキュンが大きすぎて胸を押さえながら大人しくしてる私に、テヒョンが訝しむような声をかけてきた。
わかってる。
いつもの私の反応じゃないって思ってるんでしょ。
いつもなら、明日も仕事とか、場所考えてとか、心の準備をさせて欲しいとか、そんなこと言って逃げてるはずの私だけど。
秘密裏に、何も問題もない場所で、二人っきりになれたって、これ。
何も考えないで、テヒョンの彼女で居て良いってことでしょ?
そんなの、私にだって願ってもない状況なんだって。
TH「A…?まだ眠いとか言う?」
私の肩に顔を埋めて、困ったような声で聞いてくるテヒョンに、くすっと笑って。
『眠くない。
いちゃいちゃしてるだけ』
そう言って胸に顔を押し付けたら、苦しいくらいに抱きしめられた。
食事がくるまでに私はお風呂を使わせてもらって、ソクジンさんちの高級な石鹸やら化粧水やら、ものすごく使用感のよろしいアイテム堪能した。
テヒョンにバスルームに案内された時にはすごく気が引けたんだけど、そこに置いてあるもの全部があまりに高級品なもんだから、『ホテルだ、ここは』って私の中の常識が人んちって気持ちをゼロにしてしまって。
だから、なんか不思議な形をした小さくて風圧のすごいドライヤーとか、ケースの中にぺろっと入ってるパックとかテヒョンと二人で使わせてもらった。
結局、悩んだ末にソクジンさんのフードストックにあったカップ麺を何個か開けてシェアして食べてる時に、テヒョンのスマホに着信があって。
TH「お、ジンヒョンだ」
ソクジンさんがテレビ通話で切り替わるなり
SJ「人んちラブホ代わりにするなんて良い度胸してんね」
って言われて麺をぶばっとお皿に吹いた。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2023年4月22日 2時