★ ページ25
お腹に触れてるテヒョンの手が、落ち着いた動きでそろりと上に上がってきて。
私のスポーツブラの胴回りのゴムのとこ、爪の先でかりっと撫でた。
下の骨に響くその刺激に、
『うっ、んっ』
って声を上げたら、それが聞きたいんだってわかるしつこさで、何度もなんどもカリカリするから、その度にうんうん声を上げてしまった。
唐突だけど。
ユンギさんに相談して、私が怖気付いてるって指摘されて、その理由に1つ気が付いたことがあって。
恋に無頓着だったから、自分の体にも興味がなかった私なんだけど。
テヒョンさんに愛されるのかって思ったら、風呂場で見た自分の体に愕然としてしまって。
正直、ウエスト細い自信はあるけどそれしかない。
胸もほぼ平らだし、お尻はぺったんこ。
自転車乗り過ぎてたせいか、あちこち程よく筋肉質だし、今仕事上の理由で無性別なスタイル押し通してるけど、マニッシュってんじゃなくてほんとボーイッシュ。
てかほぼボーイ。
テヒョンさんが、楽しめる体なのかが自信がない。
ないんです。
がっかりされたく、ないんです。
でも、がっかりされる未来しか、想像できなくて怖かった。
覚悟して、なんて言った私の馬鹿。
自分の体を見返す前の、その強気がうらやましいよ。
『テヒョン』
呼吸のためのブレイクをくれたテヒョンの名前を、そっと呼んだ。
その手は、私の胸を今にも包みそうな雰囲気だったけど。
テヒョンが私のお っぱい触る前に、私ちゃんと言わないと。
『私のお っぱい、つまんないかも』
TH「…は?」
聞いたこと無いくらいひっくい声で、返された。
たぶんびっくりしすぎてんだと思うけど、
『てか、お尻とかも』
追加で情報いれておく。
TH「急に、何言ってんの?」
大事な話を、してるんですよ。
891人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:フネ55 | 作成日時:2023年4月22日 2時