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TH「まじで冷たい」
びっくりした声と、目を丸くしたまま至近距離で私をのぞき込む、アシンメトリーの両目。
近い、って思った瞬間にはキスされてて、肩が小さく跳ねた。
もうそろそろテヒョンのキスには慣れてきてるんだけど、お腹に直接触れてる状況は新展開過ぎて、私の体がいつものキスだと認識しない。
ちゅって一瞬、軽く触れただけなのに心拍数が爆上がりして、その後啄むように触れ合った唇の刺激に喉の奥がきゅうっと閉まった。
とっさにお腹に触れる手を掴んだけど、テヒョンは気にする様子もなくて、手もじっとそこにとどまってるだけ。
なのに、
『ふっ、ぁ、…んっ』
聞いたこと無いくらい甘い声が、私の口からこぼれてく。
恥ずかしいって思うけど、テヒョンが慎重なくらい丁寧にキスしてくるから、焦れったい気持ちの方が高まってしまって、顎を押し上げるようにもっと深くを強請ってしまった。
テヒョンのもう片方の腕が私の首の後ろに回って引き寄せられるまま、口を開けたらぬるりと熱くて遠慮のない舌が、ぞろりと私の舌に被さるように触れてきた。
どんな顔の角度だからその触れ方になってるのか、全然把握できないんだけど、舌全体を合わせるようにぐにゃりと舐められた刺激が、私の肩から背中をぞわりと震わせた。
車のエンジン切ったから、車内は私達が立てる音しか存在しなくて。
耳に嫌でも飛び込んでくる、くちゃりという舌が触れ合う濡れた音も、私がたまらず身を捩る衣擦れの音も、いやらしいが私の許容範囲をオーバーしすぎて、もうすでにわけがわからない。
実際、こんな風にえっちなことをするのは前にホテルで一度、濡れたの確認って嘘つかれて飛ぶまでイかされた時以来なんだって。
だから、正直、ほんと。
ありえないくらい緊張してる。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2023年4月22日 2時
