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さっきから、さらっとさらっと「妹」だって強調するけど、ジンヒョンも俺も、どんだけテヒョンイヒョンがAを好きだったか嫌になるくらい知ってるから、その複雑過ぎる単語を上手く飲み込めてない。
それでもヒョンは年の功なのか、
JN「…妹なら、良いね。問題、無いね?」
って、なんとかごっくんしたみたい。
でしょ?って言ったテヒョンイヒョンのスマホが震えて、ちょうどいい、て言ったヒョンがマイクをオンにした。
『ふざけてるんですか?なんでそんな布面積少ないの私が着るの。誰か着てるのみたいなら、テヒョンお兄ちゃんが着たら?似合うよ絶対』
前置きなくギャンギャンと、苛立ち数値1200くらいの声が飛び出した。
あ、Aの声。
待って。
テヒョンお兄ちゃんって、今。
まじか・・・
キリキリって感じで心臓が傷んで、思わずぎゅっとテヒョンイヒョンの腰を抱いてしまった。
固い男のお尻に顔押し付けてるんだけど、今は全然気にならないくらいの大ショック。
ヒョンは、ん?って言った後、俺を気遣う雰囲気でそっと肩に手を置いてくれたけど、スマホに向かってニヤニヤした声で
TH「なんで俺が着なきゃいけないの。A絶対似合うって。お腹ぺったんこじゃん。足も細いじゃん。胸も全然ないんだからぁ、恥ずかしがるような場所どこにもないでしょ?」
って、今までになくふざけた口調でAを煽った。
『ぶん殴られたいの?』
えっ、今のAの言葉ですか?
そんなぶっきらぼうで投げやりで、テヒョンイヒョンのことなんとも思ってないか、それかめちゃくちゃ熟練のカップルみたいな声。
ぐわー、胃の中ひっくり返りそう。
知ってるコレ。
嫉妬のやつだ。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2023年4月19日 23時