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その人のこと考えて時間泥棒されて、悩んでメンタル病みかけるのも、それがしたくて恋するわけじゃないじゃない。
その人のこと考えるのが楽しいから、時間がすっ飛んでって。
好きな人のこと考えるから、たくさん悩んで、心苦しめて、泣いたりして、自分を見失うこともあって。
人を好きなるって、そう言うもんなんだ。
私は放置してたスマホを手にとってカメラに顔を写したら、私を認めて勢い不満いっぱいになじろうと口を開けたジョングクさんに、ふっと微笑みを向けた。
私の顔見て、棒飲み込んだみたいになったジョングクさんが、滲む喜びに眉下げて見る見るうちに赤くなってくのを、私もこれから自分が伝える言葉を考えて、一緒に赤くなってくの止められない。
『保留にしてごめんなさい。一緒に幸せになるって…うん。すごく素敵』
『なろう、一緒に』
『私、あなたの彼女になりたい』
ジョングクさんは、ぽかんと私を見つめて、私も同じように彼を見つめて。
見つめ合ってたらこの熱くなった気持ちごと、伝わるんじゃないかなって思って、スマホの画面のジョングクさんの頬に、指先でそっと触れた。
そしたら、じぃんって、胸の奥になにか切なくてしびれるような感覚が広がって。
ほんとに、この人が好きなんだって自覚した。
JK「…なんて顔、してんの」
ジョングクさんこそ、なんて顔してんの。
そんな色っぽい顔、急にされても困るよ。
『…どんな顔?』
画面のジョングクさんを撫でながら、首を傾げて問いかける。
ジョングクさんは一瞬言葉に詰まって、それからとろりと重たく、かすれて甘い声を出した。
JK「俺に、
抱いて欲しい、
って書いてあるよ」
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作者名:フネ55 | 作成日時:2023年4月19日 23時