◇ ページ30
「はい…は、はい？押せ？押して良いの？ヒョン」
まさかのゴーサインに、戸惑いしか無い。
え？お父さん？
俺の味方だったんですか？
NJ「長引けばその分状況が複雑になるから、俺的には単純にしたい。お前とAさんがもう付き合っててくれた方が、テヒョンには結果的に良いと思う」
NJ「だからお前は、今日電話でAさんから返事をもらうこと」
俺を指してる指がぐっと拳を握って振り上がったから、また殴られるかと思って目を瞑った。
けど、思った衝撃じゃないものが、ぽんって頭の上に落ちてきて。
NJ「できなかったら、向こう一年俺たちとの会食はお前の奢り」
NJ「テヒョンじゃなくてびっくりだけど、お前も十分、良い男だから。
俺は、おめでとうって言いたいんだよ。本当は」
優しい声で。
でもまだちょっと複雑な色で、ぐしゃぐしゃって頭撫でられた。
ヒョン、俺のクレジットカード何色だと思ってんの。
知ってるくせに、そんなの。
「ヒョンそれ、罰に、なんないよ…」
やだな俺、最近泣いてばっかじゃん。
ヒョンは俺の膝にくっついてる膝を、とんと当ててきて、
NJ「それにしたって、なんで？お前いつからだよ。全然気付かなかったっていうかむしろ、お前Aさんのこと嫌がってたよな？なのにどうしてそうなるの。テヒョンア絶対気付いてないぞ。怖いな〜。あいつあれで手早いから、ちゃんと防御しろよ？ボディは大丈夫とかそんなの駄目だし、わざと殴られるとかもなしな？どこで脱ぐかもわからないんだから、暴力沙汰はアイドル辞めてからにしよう…って、駄目か。俺たち気軽に暴力震えるような立場じゃないよ、どの時間軸でも。まあ、そう言うわけで、話し合い時の殴り合いは断固NOだから。わかった？」
ってとうとうと語りだすから、俺は泣きながら笑っちゃった。
ヒョン、ほんと話長い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 682人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フネ55
| 作成日時：2023年4月19日 23時
