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『なんだかんだでお久しぶりですね?海外事業部結構電話でやりとりしてましたけど、ハラムさんに当たること一度もなくてちょっと意外でした』
H「それがね、僕あの直後主任になったから電話番的なこといっさいしなくなったからさ。あとまあ、目が回るほど忙しくて、会社の廊下も歩いてなかったくらいだよ」
『どっから出社してるんですか?』
思い出したぞ?この軽い感じの話し方、そうだったこんな感じの人だった。
『そのめっちゃ忙しい人が、新人の私の相手してていいんですか?』
何気なく聞いたら、すごく嫌そうな顔して
H「セジンさんにお願いされたんだよ。佐藤さん貸し出すだけだから、いずれ戻ると思うからちょっと経験値積ませるつもりで使っててって。そんな微妙な立場の人、平の社員に任せらんないじゃないですか」
ってぼやくから私は心底驚いたし、セジンオッパにキュンとした。
戻っても良いんだ、って腕広げてくれてるみたいで、ほんと今すぐ顔だして何か話ししたい気持ちでいっぱいになる。
でもその前に…
『それ、セジンさんがほんとにそう言ったとしても、私に伝えちゃいけないやつじゃないんですか?』
このハラム、めちゃ口軽いな。
H「まあそんなわけで」
『スルーするんですね…』
H「営業部に腰掛けなんて100年早いってこと教えてやりたいからさ、とにかく主任の僕の直下に置いて、ビシビシ使おうと思って」
『あ、そういう座りにくい椅子への腰の掛け方もあるんだ…』
まあ、忙しくないと余計なことばっかり考えちゃうから、望むところ。
『遠慮なくお願いします。今わたし、自己鍛錬したい気持ちなんです。お腹パンパンになるまでお願いします』
ハラムさんは私の言葉に一瞬ぎょっとした顔して、それから改めて
H「佐藤さん、あれからまた韓国語すごく上達したみたいだけどちょっと危うい使い方してるよ。気付いてる?」
真顔で言われた。
ん?どゆこと?
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作者名:フネ55 | 作成日時:2023年3月27日 6時