◇ ページ3
２日間のライブを駆け抜けて、握手会も無事終わってのソウルへ戻る空の上。
俺は自分の気持ちを自覚した後の日本の滞在中、誰が見てもおかしいよってくらい、Aをとことん避けまくった。
したくてしてるわけじゃなくて、したくなくても顔見たら何も言えなくなって、話しかけられらるとそっぽ向いてしまって。
悔しいけど、Aの方は俺のそっけない態度には慣れっこだから、またか、みたいな顔するだけ。
気を利かせたマネヒョンたちが俺とAを接触しなくていいようにしたもんだから、一スタッフでももう少し視線合うよね、て思うくらいな疎遠な状況。
いっそ笑える。
まさか好きになるとは思わないじゃん？
自分で自分が信じられないから、この過剰反応を改めてることもできない。
勘の良すぎるユンギヒョンが、俺に
YG「考えすぎるな。とりあえず仕事に集中してろ」
って、俺の頭を叩いてきたけど。
考えないで、いられるわけがないじゃんか。
テヒョンイヒョンのために呼ばれたんだろ、Aは。
俺が横入り、有りなのそれは。
…ないな。
いや、Aがはっきり断れば、それってフリーな一社員じゃん。
そんなら行ける？
…たぶん行ける。
あ、待ってよコレ。
テヒョンイヒョンと同じじゃね？俺。
Aが保留にしてる間、
手も足も出ないって。
ずきっとかなり大きめの胸の痛みに、息が詰まった。
ほんと、ちょっと待ってって。
テヒョンイヒョンは友達なんだろ？今は。
見てたら相変わらずAはのらくらかわしてるけど、ヒョンはめげずにアプローチを止めてない。
それならどこかのタイミングで、Aがもし、テヒョンイヒョンに傾いたら。
俺のこの気持ちは、
何も始まらないまま。
終わるってこと？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 697人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フネ55
| 作成日時：2023年3月27日 6時
