にばんめの恋【JK】- 私の初恋強奪事件 -

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そう思ったのは一瞬で。

ほとんど一歩だったんじゃ？てくらいの大股で一気に距離詰めてられ、抱えられて、ソファに投げ飛ばされた。

『…っぅ！！…っ…、うっ…！！』

痛みはほとんどなかったけど、座面に背中強く打って息が詰まって、一瞬声が出なかった。

影が、熱が、覆い被さったって知覚するより先に耳になんか冷たい物が押し当たる。

氷、て頭の中に単語が浮かんだ瞬間。

JK「じっとして」

耳元で聞く、ジョングクさんの声。

本人が意図せず甘い声質の、ぶっきらぼうなやつ…どうしてこんなに、近くで聞こえるの？

目を見開いたら、視界いっぱいにジョングクさんの端正な顔があって、私をまるで解剖前の献体みたいな目で見てる。

らんらんと、好奇心と興奮で光る強い眼差しに、一瞬怯んだけど、私は全力で

『だめ、やめて、むり、そんなことしたら絶対許さないし、一生嫌い。あと怖いからその顔やめて。どっかいっ…っうっ…っ』

て抗議したのに、

言葉が中途で、

食べられた。

『…っ、ん？？』

これ以上開いたら多分端っこ切れそうだって痛みを覚えるほど開けた目の先の、まんまるの瞳。

よく知るそれが、私を目だけで殺せそうな苛立ちもあらわに訴えてる。

だまれ、て。

黙ってるよ、だって、こんな。

口塞がれてたら、何も言えない。