◇JK◇ ページ18
ユンギヒョンの部屋を出て、結局全部取られたランチの代わりを補充しにカフェテリアに行ったら、案の定と言うか、まあAがいて。
またキンパを大口開けて食ってるなぁって、微笑ましい気持ちになって、普通に声掛けて世間話でもって思ったんだよ。
なのに、Aの隣に座った俺みた瞬間、エネミーエンカウントみたいな顔して立ち上がるから、そん時からもうおかしくなった。
腹の中の苛立ちがほぼカンストして。
愛憎って表裏一体だ、なんて歌あるけどさ。
ほんと、そんな感じ。
髪は少し伸びてるけどまだまだ短いし、外行かないからかラフなロンTにハーフパンツなんて、どこにでもいる高校生みたいな格好してるけど、化粧は一応しっかり女の子の顔したA。
そのリップの色似合うね。
チークの色、オレンジ系に変えたんだ？
めちゃかわいいけど、こんなこと気付いてときめいてる俺に、その塩対応めちゃくちゃ憎たらしい。
そもそもどうしてAがそんな塩してるかって、原因「俺」とかわかってるのにさ。
だからかな。
泣かせたい、
て思っちゃったんだよね。
俺に、ごめんなさい、許して、て言ってほしいって、
今思えばほんと馬鹿なことだけどさ。
なんでその時、真剣にそう思ってしまったんだろ。
ピアッサー拾った時に、神様がこれ使えば？て言ったのかと思った。
Aは心底嫌がる上に、ハラスメントなんて言うから、Aは一回メンバーの誰かに、俺の取り扱い説明をしてもらった方が良いって、そんなこと思ってさ。
そんなこと言われたら、絶対に何がなんでもそのピアス、俺が開けるしかないじゃん？
馬鹿だよね、Aがそんなことされてどう思うかなんて、その瞬間本当に吹っ飛んでたんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 697人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フネ55
| 作成日時：2023年3月27日 6時
