◇ ページ17
車に行ったら行ったで。
え、Aが、運転席座ってる。
やばい。
かっこいい。
SJ「テテ？目がハートだよ？」
「……」
SJ「無視は良くないでしょう？やだなあ、もう…」
ジンヒョンが何か話しかけてた気がするけど、俺は自分の網の中で暴れ出した思考の対応で、ジンヒョンまで見る余裕がなかった。
他のマネージャーと同じように海外でもこうして車が乗れるってことは、Aは俺とどこでも一緒に行けるってことだ。
プライベートでマネージャーと海外旅行とか、当たり前のことだし、個人で海外で動く事になっても足は普通に必要で。
Aは本当に、俺と過ごすのに申し分ない資格やらスキルやら身につけて、ここに来てるんだって思うと。
それって、偶然？
俺のためを思ってのことじゃないのかもしれなくても、結果的に俺にとってすごく、都合が良い。
何の都合って？
二人で一緒に過ごすのに、何の問題も無いって意味だよ。
ああ、頭が勝手に色んな未来を想像して、爆発しそう。
そんなこと考えて、一人赤くなったり唸ったりしてたら、
『フフフ！ハハハッアハハ！』
耳に飛び込んできた楽しそうな笑い声に、思わず発生元を探した。
間違えようもなく、Aの声で笑ったんだけど、そんな声初めてだったから、思わずきょろきょろしてしまったら。
チョンホヒョンの方向いて、目を細めて、口全開で開けて笑う、Aが見えた。
それから、はっと俺たちを見て、わあ、って感じで目を丸くして。
恥ずかしそうにうつむいて
『…ごめんなさい。なんかツボで』
ってボソボソ言う、唇がとんがった。
あ、好き。
すごく好き。
「チョンホヒョン、今の撮った？」
とっさに聞いたら、
『はーい、みなさん私まだまだ慣れない道ですから、シートベルトよろしくお願いいたします』
ってスンって顔戻しちゃった。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2023年1月30日 20時
