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ホボムヒョンに話を聞いたら、ほんとになんてこと無くて。
HB「興奮したんじゃないの？ライブ見たことなかったって言ってたから」
「アー…俺らのライブ見てのあの顔ならめちゃくそ嬉しいけど、俺以外のパフォーマンスでもああならそれはそれで俺は」
HB「落ち着けよ。ライブ上がりの女の子なんてあんな感じじゃん。Aさんは普段のギャップがあるから、ちょっと…いや、かなり」
「えっちな仕上がりになるなんて誰が想像したかってことなら、ほんとヒョンはいい仕事しましたけど」
実際は、ちらっとしか見えなかった。
でも走ってる時にまっすぐAだけ見てたから、クローズしていくその顔はばっちり覚えてる。
ほっぺも、目元も酔ったの？てくらい赤くなってて、唇も血色良くて。
目が少し熱に浮かされた感じで潤んでて、額に張り付いた髪が、ちょっと艶めかしい感じで。
俺をみて目を見開いたけど、その目にある感情が、昨日までとは違う色が混ざってるように見えた。
同じ目を、他の男が見たとかありえない。
絶対無理。
「もうAは俺らのライブ見るの禁止のがいい」
『えっ、それ酷い』
「うわっ！早！」
ひょこってドア開けて出てきたAに死ぬほどびっくりして胸を抑えつつ、ドアから出てきたAは俺の顔見て少しむくれてる。
顔色はすとんと収まって、まるっきり元どおりに見えるAだけど、頭びしょ濡れだ。
「濡れた犬でももっと髪絞ってくるよ！って、冷た！お湯使わなかったの？」
慌てて肩のタオル取り上げてゴシゴシしたら、しずくが飛んできたけど、ほとんど水だこれ。
『頭冷やせって言ったの、ホボムさんじゃないですか…』
子供の声？って思うくらいのすねた声で、俺は思わずヒョン！って横向いたら、ホボムヒョンは目を覆って、
HB「俺今はじめて、Aさんのこと年相応に見えてるところ」
って言って笑ってる。
まあ、俺も笑ってるけど。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2023年1月19日 17時
