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でも、待てど暮らせどAが応募したって話は、聞かなくて。
もう2年にもなるし、良い加減Aは俺を思い出に変えちゃったのかなって半分諦めてた。
応募の動向はセジンヒョンに見ててもらうようにお願いしてたから、ほんとこれは最初の応募のはず。
なのに、すごい。
まさか、一度で受かると思わないよ。
なに、A俺をどこまで好きにさせるの。
そんなかっこいいことされたら、惚れ直すに決まってんじゃん。
2年も、会えてないのに。
「じゃあ、A、ソウルに来るの？」
S「来るよ。空港から会社に直接来るはずだから、時間あったら顔見せしようか」
「アッ。えっ、会社に…来ちゃう…」
ぶわっと変な汗出た。
そりゃあ、Aが採用されたら、日本での仕事増えるからとか、現地随行も日頃近くにいた方が疎通が楽とか、何かと理由を推してサブマネ枠に捩じ込んでって、セジンヒョンに3人で頭下げてお願いしてたけど。
でもほんとに、下手したら来週から。
俺、Aに会えちゃうの？
「ヒョン」
俺の肩に手を乗せてくつろいでいたジンヒョンの方を向く。
SJ「何」
鼻先がくっつきそうな至近距離で、ヒョンは俺を見返してくる。
「俺のこと、どう思います？」
SJ「俺からどんな言葉を引き出そうとしてるのか知らないけど、神様が自ら丹精込めて作った上に磨きをかけた完璧なイケメンだよ」
「それが聞きたかったんで、大丈夫です。ありがとうございます」
そんなら、大丈夫？
A、俺のことちゃんと、好きになってくれるかな。
キム・ソクジンじゃない、
キム・テヒョンとしての俺を。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2023年1月19日 17時
