◆ ページ36
そんなことつらつら考えながらキンパつまんでたら、つんつんって、後ろから何かが私の髪を引いてる。
三つ編みにしてる髪って、引っ張りたくなるよね。
わかる。
でも、されるとめちゃくちゃイラッとすんのよ？
て顔で振り返ったら、ソクジンさんだった。
SJ「俺、女の子にそんな不愉快しか無い顔されたの、生まれて初めて」
ぴえって怯えた顔で胸元で両手ぎゅってしてるの、すっご年上だけど、かわいいですね。
『ソクジンさんの初めてをいただけるなんて、光栄です』
SJ「ヤァ！そんな事女の子が言ったらだめだよ！って、三つ編み触ってごめんね。かわいかったから…て、あっ、未婚の女性に触ったら駄目なんだっけ」
って、ソクジンさんはにやっと笑うけど、そう言いつつ三つ編みは離さず、ロープをしならせるみたいにぴょんと揺らすから、やめて。
SJ「顔こわ。ごめんなさい」
て言うか、こないだの飲み会で、テヒョンさんに言ったやつ聞こえてたのね。
じゃあやっぱりあれ、みんなしっかり視界に入れてたな。
『ソクジンさんなら良いですよ』
三つ編みを取り返しながら、ソクジンさんは私のことおもちゃみたいな目で見てるから、あえてそう言うと、
SJ「…テヒョンかわいそ…」
って、ちょっと苦笑まじり。
かわいそ？
…だから、それってどういうことなのか、知りたいような知りたくないような。
さっき何か認識しちゃいけないことを認識仕掛けてたことを、思い出しかけて目を瞑ってたぶん大仏みたいな顔してる私に、ソクジンさんは隣の椅子に座って、
SJ「新しいおうちはどう？ちょっとは住み慣れた？」
て世間話し始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1081人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フネ55
| 作成日時：2023年1月19日 17時
