◇ ページ30
その後、お手洗いから戻ってきたAは、ジミナに捕まって隣に引きずり込まれる感じで座らされて、
JM「俺の酒が、飲めないのかあ！」
って、Aがジュースばっかり飲んでるのが、気に入らないのか、ウザ絡みされてる。
JM「二十歳でしょ？お酒、ほんとは飲めるんでしょ？」
ジミナがそう言って自分が持ってるグラスを、Aに持たせようとグイグイ押してて、どうするのかなと眺めてたら、
『不敬罪、って韓国にもあるんですか？』
ジミナのグラスを両手で受け取って、なみなみと継がれた焼酎をじっと見ながら、首を傾げた。
不敬罪？
難しい韓国語、知ってるね。
『ジミンさんのお酌を断るなんて、私不敬罪で逮捕されますかね』
JM「おっ、おっ、何、そりゃもちろん！警察が逮捕しなくても、俺がするよ。ほんで、朝まで付き合ってもらう」
ニコニコしながら、ジミナが押してく。
目元赤くして、お酒で緩んで、ちょっと気だるい感じになった、えっちな感じのジミナ。
遠回しに俺の反応見てるのと、本人に全くその気が無いのわかりきってるから、俺は特に止めもせず、その様子見守ってる。
でも、Aはジミナのほとんどナンパなそれに、めちゃくちゃフラットな表情で、
『ジミンさん、ごめんなさい』
『ジミンさんのお酒を飲んだら、皆さんと過ごす初めての楽しい時間を、忘れてしまうかもしれませんから…今日は、お断りしますね。はい、グラス』
って、にこっと笑って、ちょっと首を傾げて、自然な動きでグラスをジミナの手に戻した。
ジミナは一瞬見惚れたようにぽかっと口開けて、それからちらっと俺を見てから慌てたように
JM「あっ、うん！そうだね？ごめんね？俺ちょっと強引だったね」
って焼酎ぐっと煽って、入れるとこ間違えたのか盛大にむせた。
えっ、誰この子。
酔っ払いにウザ絡まれ慣れ、凄くない？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1081人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フネ55
| 作成日時：2023年1月19日 17時
