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TH「うわあ、ほんとに韓国語上手だね。いつの間に？アンニョンしか言えなかった癖に」
テヒョンさんはすっかりお化粧落としてて、それでも以前会った時より格段にシャープになって男らしくて、うるわしい。
前にお酒は飲めないって言ってたから、きっとシラフなんだと思うけど、場に酔ってるのか、目元は少し赤いみたい。
絶妙にエ ロいな、このお兄さん。
目の保養だなーと思って、ちらっとその顔見て、すぐに私は正面を向いた。
私の頬に、ちくちく刺さるテヒョンさんの視線感じながら。
『韓国は、人気のツアー先なんで。会社が補助出してくれて、半年くらい教室通ってました』
TH「それでこんなに会話できるようになるの？俺も日本語ずっとやってるけど、喋るのは全然」
『それが、会話アプリってのがありまして。マッチングのランダムで、指定した国の人とおしゃべりできるっていう会話チャットアプリなんですけどね、それが良くて…っ！たっ』
左手は、ずっと自分の膝の上に置いてたんだけど。
『テヒョンさん？あの…』
テヒョンさんが、大きな手で私のその手を掴んでる。
それも、ちょっとキツめに。
痛い。
TH「…知らない、韓国人と、たくさん話して上達したんだ」
何その言い方。
思わずちらっと横目で見たら。
なにその目つき。
デジャヴ半端ない。
ソクジンさんが初めて会った時に、私の手を取った時も、あなたそんな顔してたね。
完全に浮気してる彼女なじるような。
だから私に心当たりは一つも、なんも、ありませんけど。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2023年1月19日 17時
