私の初恋強奪事件【TH】【JK】 (ページ22)

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◆ ページ22

メンバーとマネージャーさん、あと数名のメイクさんとか、カメラさんとかに囲まれて、私はひたすら恐縮。

まじ恐縮以外の何もできない。

いや、普通に研修終わりの懇親会は想定してましたけど。

　

目の前とか左右とか、目線動かすとアイドルがいるんだよ…

ジンさんほっぺたにどんだけご飯詰め込めるんだよ…

ミサキがいたらなんて言うのか…これもアルパカに見えるの？

私は、綺麗なリスに見えるよ。

一枚たりとも写真送れないし話せないけど、空気だけは送ってあげようかと思って、手元のチヂミの写真だけ撮って、隣のセジンさんに

『チヂミの写真は、守秘義務関係ないですよね？』

て確認したら、ちょっと鼓膜貫通しそうな声で笑われた。

HS「なになに？何か面白いこと？」

S「…ホバ…っお前らメンバーに…チヂミは…入る…かな」

息も絶え絶えやめてもらえますか？

ホソクさんも、詳細聞いて涙流すのやめてもらえますか？

HS「Aちゃん、クールな顔してるのに、かわいいね」

『クールですか？』

HS「そう見えるよ〜。俺たち前にしても赤くも青くもならないハタチの女の子ってレアすぎる」

ホソクさんはそう言って、柔和で素敵な笑顔のまま、頬を緩めてる。

そんな彼こそ、グラスは全然減ってないのにもう顔が真っ赤だ。

お酒弱いのかぁ。

かわい…くはないな。

すごいかっこいいな、顔。

つか、鼻。

赤くてちょっとフニャフニャしてるけど、頬杖ついてこっち見ながら、チヂミ〜ウリメンバーとか言ってチヂミ頬張りながら私をからかう顔は、写真に残して良い絵面だと思う。

『ホソクさんがチヂミなら、写真取れたんですけどね』

HS「なになになに？Aちゃんも4次元なの？」

「呼びましたか」

耳元での急な低温にに鼓膜がボン、として。

うわっと背中が跳ねて、振り返ろうとした私の肩を、そっと誰かの両手が押さえた。