三話 ページ5
ここで薬の開発をしながら
隊士の治療をするようになって1年
新しい薬を作ることで治る怪我も増え
自分で言うのもなんだけれど
本当に人の役に立てたてたと思っている
刀を握っていた頃なんかよりも、ずっと
.
小さい頃から刀を握るのが好きだった
うちは材木屋だったから
余った材木で木刀を作ってもらって
昔は毎日毎日、木刀を振っていた
5歳になる頃には道場にも通うようになった
それから剣道の大会で次々と優勝して
「天才少女」
「神童」
「君には才能がある」
何度そんな言葉を聞かされたことか
どうでもよかった
優勝したいから戦ってるんじゃない
ただ刀を握って、戦いたかっただけだった
だから、鱗滝さんと出会った9歳の冬
幼いながらも、自分が本当にやるべきことが分かった
この手で、鬼の脅威から罪なき人の命を守る
これが私の使命なんだと
「鬼?鬼殺隊?A、一体何を言ってるんだ」
この話をした時
父は初めて私を殴った
「お前がやるべきことは、あと5年もしたら婿をもらい、家を継ぐことだ!今まで仕方なくお前に自由に剣道をやらせてきた!結婚をしたらどの道辞めさせるつもりだったからな!しかし今度はなんだ?鬼退治だと?笑わせるな!」
「あなた、そんなに大声を出さないで」
「お前は口を挟むな! 」
母は泣き、父は怒り
誰も聞く耳を持とうとしなかった
「お前など、うちの娘ではない!!」
『だったら出ていくわよ!!こんな家!!』
そう言って草履も履かずに家を飛び出した
これが父と母との永遠の別れだとも知らず
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作者名:まままんぼう | 作成日時:2019年12月15日 11時