赤い牙*52 ページ2
*
家に帰り、玄関のドアを閉めると、俺は宏光を壁に押し付け、唇に噛みついた。
「はっ、……ぅ、…んっ、」
性急に舌を絡め、宏光の着ていたシャツのボタンを全て外し、胸の飾りをつねった。
「っひ……！？…いた、…やっ、…！」
「痛い？気持ちいいでしょ？」
「うっ、…やだ、…いたくしな、いで、っ…ふじがや…！」
衝動のままにがぶ、と首筋に噛みつくと、ﾋｭ、と宏光が息を呑むのが聞こえた。
「っは、単純なからだ……」
「っ！…ぅ、ぁ……っ、はぁ……」
宏光のからだからずるずると力が抜け、ぺたりとその場に座り込んでしまった。
「は、たぃ、すけ、…やだ、ここ、じゃ、…やだ……」
「…っ、」
痛くしてるのに、ここじゃやだなんて、
従順なんだか、馬鹿なんだか…
膝の下に手を通して抱き上げ、寝室へと足を進めた。
宏光をベッドに沈め、上から覆いかぶさる。
「…宏光、話して」
宏光が首を振って、シーツをこすった音だけが部屋の中に響いた。
「なぁ、わかるだろ？このままだと痛くされるんだぞ」
「…うん」
「話せって」
「…できない」
「なんでだよ！痛くされたいのか？」
「…」
「…なんとか言えよ」
「太輔になら何されてもいい」
肯定か否定しか紡がなかった口が、とんでもないことを言った。
その瞳は、強くこちらを見据えていて、本気であることはたしかだ。
「…ﾁｯ」
思わず舌打ちをした。
それならこっちの好きにしてやる
泣いたってやめてやらないからな！
かぷ、と首筋に歯を立てて強めに吸いつくと、赤くあとが残った。
空いている右手で胸の突起をこすると、宏光のからだがぴく、と跳ねた。
からだじゅうに歯を立て、吸いつき、宏光のからだはみるみるうちに噛み跡とキスマークだらけになっていく。
シャツの袖を抜き、床に投げた。
からだの前側だけでは飽き足らなかった。全部、全部、俺の…
「っぁ、…たい、…たいすけ…」
「…なに、やめないよ」
甘い声の隙間から、小さく俺の名前を何度も呼び、その指先が俺の髪に絡んだ。
その仕草に顔を上げると、なぜか宏光は顔を歪め、今にもこぼれそうなくらい目に涙をためていた。
「…俺、のこと、……ゆるして……」
言葉の意図がわからず、背中に手を差し入れてそのままからだを返した。
言葉を失う俺と同じように、宏光は枕に顔を埋めて黙ってしまった。
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あこ(プロフ) - 早速赤い牙が更新されていてうれしいです！やっぱり天使なKさんがかわいくてしあわせです。しょこらさんのペースで更新されるのを楽しみにしています。 (2020年5月27日 0時) (
レス) id: 2d7ec12d07 (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - みちこさん» みちこ様。はじめまして！読んでいただきありがとうございます！ゆっくりにはなりますがまた更新頑張りますので、読んでいただけると嬉しいです♪ (2020年5月26日 10時) (レス) id: 06e5afaa35 (このIDを非表示/違反報告)
みちこ(プロフ) - 初めまして^_^このお話好きで読んでいました。暫く更新なかったようなので更新されてとても嬉しいです^_^楽しみにしていますがしょこらさんのペースで無理なく(^^) (2020年5月26日 8時) (レス) id: c83a8a8018 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - しょこらさんはじめまして！しょこらさんの作品どれもだいすきです！特に熱中症シリーズのFKさんがラブラブで最高でした！赤い牙の続きも楽しみに待ってます！ (2019年2月25日 20時) (レス) id: 2d7ec12d07 (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - ともさん» まだ書いたことがないのですが、できる限り善処致します！リクエストありがとうございます！！ (2018年11月21日 23時) (レス) id: ef72d80421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょこら
| 作成日時：2018年11月16日 11時
