七夕の夜に*FK

七夕の夜に*5 ページ5

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「え？そうかな」
「そんな気がする、いつも俺にそんなにいろいろ話しかけてこないじゃん」




そりゃ、お前のこと、知りたくて、
本当は話しかけたいけど、でも、迷惑かもとか。
ちゃんと距離とってないと、って。




今日みたいな日に限って、
藤ヶ谷と2人の状況を作ってしまい、
会話もロクに続かず……




口を開けば好きだと言ってしまいそうになる。
それをごまかすようにさっきから話していたのかも。



「あー、まぁ」
「昔は、よく話しかけてくれたのに」




藤ヶ谷がぼそりとこぼす。




ぱっと横を見ると優しい顔をしていた。




こんな顔、するんだ……




「そうだったかもな」
「俺、結構好きだったよ、北山と話すの」




どくりと心臓が大きく跳ねる。
そしてそのままに脈を打つ速度が上がるのがわかる。




「…っはは、何、急に、どしたの」
「俺は、思ってることを言っただけだけど」




急に緊張しだす。
いや、さっきまでもしてたけど、さっきよりもしてる。




そんなこと言うな、意識するだろ、
なんて言えるわけもない。

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