一目惚れ奮闘記！！ (ページ8)

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校舎裏。

道枝駿佑くんに繋がれた手はとっくの前に離れたけれど
この空間に2人きりでいることにドキドキが止まらない。

「ここ涼しいね」

『疲れ取れるわ〜』

「でも、サボってる」

『まあまあ〜。
てか、勝手に連れ出しちゃってごめん』

全然いいよ。
その意味を込めて首を横にふりふりする。

道枝駿佑くんは特に話すこともないのか
ただ木陰で気持ちよさそうにしていた。

『山下さんと仲良くなりたいな』

少しして、突然そう言い放った道枝駿佑くん。
ええ？...動揺して言葉も出ない私。

『もう素直に言うわ。
山下さん、めっちゃタイプなんやもん』

「 ...え、え？え、いや、.....えっ！？」

" え多すぎやん " ってケラケラ笑う道枝駿佑くんに
顔がどんどん暑くなって行くのが分かる。

心做しかその綺麗な道枝駿佑くんの顔も赤く見えて
もう、心臓ばくばく。止まらない。

『ちょー可愛い。
もっと山下さんのこと知りたい』

「え、あの.....道枝、...駿佑くん」

『その呼び方も嫌やねんけど〜... 』

" 駿佑でええよ "

きた！待ち望んでた通りの言葉。

だけどやっぱりいざ本当に言われると
緊張して簡単になんか呼べない。

「 .........駿佑くんっ」

うわ、どうしよ。
顔が暑くて仕方ない。

恥ずかしくて下唇を無意識に噛んで俯くと
隣に座る彼は嬉しそうに笑って "俺も" って。

『 Aちゃんって呼びたい』

ぐっさーーーーん。
撃ち抜かれました。

Aちゃん、って。可愛すぎる。

『 Aちゃん？』

「 ...うぅ、心臓いたい」

『んは、なんやねんそれ』

楽しそうに笑う駿佑くん(早くも慣れてる)に
胸がきゅんきゅんして好きが止まらない。

『 Aちゃん、それってさ』

「うん...？」

『ドキドキしてるって意味で合ってる？』

「 .....はっ」

首をこてんってして、目を見てくる駿佑くん。
私は縦に首を振ると、また目尻を下げて笑う。

『心臓いたいってなんやねんほんまに』

「だ、だって。...ぎゅーって」

楽しそうにして笑う駿佑くんに
どんどん心が惹かれていく。

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