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ブー ブー
いざ焼肉屋へ、と2人足を踏み出した時だった。
ポケットの中のスマホが通知を知らせる音に歩みを止める。
ボタンをタップして表示される名前。
認識した途端、思わず息をのんだ。
…なんて、タイミング。
[ごめん、急に用事思い出した。また行くね]
嘘だってバレバレのそれに、スマホを持つ手にぐっと力が入る。
…このままじゃ、だめだ。
このままじゃ、俺にとっても、藤ヶ谷にとっても、大倉にとってもよくない。
「大倉、ごめんちょっと用事思い出した」
「え？」
「俺行かないと」
そう言って踵を返す俺の腕を大倉が掴んだ。
強い力につんのめりそうになり、驚いて大倉を振り返る。
その先にあった顔は、なんだか泣きそうな子どもみたいな顔だった。
…ああ、俺のこの中途半端な行動が、藤ヶ谷だけじゃなくてこいつのことも傷つけてる。
「大倉、大丈夫だから」
「…」
「俺、絶対にお前のとこに帰ってくる」
そう言って手を握ると、驚いたように目を見開いて、またくしゃっと顔を歪めて大倉が握る手に力を込めた。
でもその表情は、先ほどとは違い笑顔が見える。
「連絡するから」
「…ん」
「大丈夫だから」
「ん」
「…行くな？」
名残惜しそうに握られている手をほどき、大倉が頷いたのを確認して来た道を行こうと体を反転させた。
と、背中に大きな手の平の感触。
「…いってき」
トンっと押された勢いのまま、手だけを一度挙げて走り出す。
走りながら、大倉のことは振り返らなかった。
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せと - わたしはこの作品すきで年が変わってからも読んでいます。そして藤ヶ谷くん目線の続編を書く予定だと最後に書かれていたので、それをずっと今でも待っています。どうか作者の形この想いが伝わりますように。 (2019年5月11日 0時) (
レス) id: 72bafeba6a (このIDを非表示/違反報告)
SIZUKU(プロフ) - Sさん、ぴーすけさん、素敵な作品をありがとうございました。改めて始めから読み直しコメントさせていただいてます。何度みても涙して笑 作者様お二人の描く藤北が温かくて優しくてあまくかおるという題がぴったりで。毎回毎回癒されました。更新楽しみにお待ちしてます (2016年9月27日 15時) (レス) id: b659f64824 (このIDを非表示/違反報告)
タヤ(プロフ) - →ひとまずはこちらの完結、本当に素敵なお話をありがとうございました！長文失礼いたしました！ (2016年9月21日 22時) (レス) id: 5861ef0622 (このIDを非表示/違反報告)
タヤ(プロフ) - →ドキドキが止まらなくて、コメントする余裕がありませんでした(笑)← それくらい夢中になってはまっておりました！本当に出てきた全員が愛おしく感じるお話でした(*^^*)そして、藤ヶ谷さん視点のあまくかおる告知にすっかり舞い上がっている私ですが笑、→ (2016年9月21日 22時) (レス) id: 5861ef0622 (このIDを非表示/違反報告)
タヤ(プロフ) - Sさん、ぴーすけさん、遅ればせながら完結おめでとうございました〜！もう、もうもう最後の終わり方が素敵だしにくいし大好きです（；▽；）ずっと読ませていただいてましたが、途中から更新通知きて開くのにドキドキして、読むのにドキドキして、読み終わっても→ (2016年9月21日 22時) (レス) id: 5861ef0622 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：S・ぴーすけ | 作成日時：2016年7月19日 20時
