小鳥 2 ページ10
「結弦、キス魔だ」
軽く睨んでそういうと、嬉しいくせに、と返される。
大分付き合ってるから、私の考えがわかってきたなキス魔め。
「んで、何考えてたの」
やっとどいたと思えば私を自分の膝の上に乗せて、肩に顔を置いてくる始末。
「ちょっと、結弦。私この体制ヤダ」
「え、なんで」
「結弦の顔見れないじゃん」
わざわざ言わせなくてもわかるだろうに、どうにかしてこの人は私の本心を言わせようと企む。
結弦は満足したように喉をならすと、私を下ろした。
「で?」
無言の威圧は怖いと言うけど、私は一文字の威圧も怖いと思う。
あのーえっと、と口ごもっていると結弦は諦めたのか大人しく私を下ろし、下の階へと降りていった。
珍しいな、心境の変化かな?とは思ったものの、深く考えるのはやめておいた。
着替えて下の階に行くと、結弦がベランダに出ていた。
スリッパを履いて何かしゃがみ込んでいるのでどうしたものかと思って覗いてみると。
「……米?」
結弦は、米をまいていた。
まだ炊いてない、乾燥したやつを。
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梨羅@年中眠娘(プロフ) - はにー(羽生)君が可愛い!更新頑張って下さい! (2015年3月28日 22時) (レス) id: b2cc6b8383 (このIDを非表示/違反報告)
木戸 蕾果(プロフ) - ゆーさん» 大丈夫ですよ!ありがとうございます!がんばりますね! (2015年2月21日 11時) (携帯から) (レス) id: 0b1523d693 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - キュンキュンです(≧∀≦)更新楽しみです♪インフルエンザ大丈夫ですか?無理せず頑張ってください!!!!!!! (2015年2月20日 17時) (レス) id: e6615b165f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白猫 | 作成日時:2015年2月18日 13時