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一輝「 もー、たっちゃん！おそい！ 」
深澤「 …お、おう。ごめんな、待ったよな 」
なんて、言いながら一輝くんの頭を撫でる姿はお父さんそのものだった。
ふっか……あ、待って。
ふっか、なんて軽々しく呼んでいいのかな？私。
ていうか……え、何？結婚して子供までいたの？
でも、たっちゃんって呼んでたよね？
あ、もしかして、シングルマザーと結婚したとか？
向井「 …ぃ？おーい？Aちゃーん？ 」
「 ……えっ、あ、すいません！一輝くん、また明日ね 」
一輝「 うん！ばいばい！ 」
ふっか…深澤さんと一輝くんは手を繋いで、仲良く帰って行った。
そんな後ろ姿を見ながら、２人の関係が気になって仕方がなかった。
………結局そうなんだ、いつまで経っても振り回されるんだ。
忘れたと思っていても、会えば振り出しに戻る。
いや、最初から忘れるなんて無理だったんだ。
子供と接する中で昔を思い出していた、そんな事実が物語っているではないか。
向井「 Aちゃん、ふっかさんと知り合いなん？ 」
「 …え？ 」
向井「 なんかお互いに知ってそうな雰囲気やったやん 」
「 ………っあ、そう！高校の時の担任で！ 」
向井「 そうやん！ふっかさん高校の教師やってたんや 」
深澤さんとは友達らしい向井さんと、盛り上がりたくもない深澤さんの話で盛り上がっていた時、ふと自分の手にあるものに違和感を感じた。
「 ………あっ、連絡ノート返すの忘れてた… 」
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作者名：未 | 作成日時：2021年1月28日 20時
