K-side ページ50
「そうだ、俺飯作ったんだけど食う?朝からなんも食ってないだろ?」
「え、北山が作ってくれたの?」
「うん…多分おいしいはず…」
俺の言葉に喜ぶ藤ヶ谷を見て味見をしなかったことに今更だけど後悔する。
「食べる、食べる!なに作ったの?」
「それが…冷蔵庫になんもなくてさ。オムライスなんだけど…」
「まじ?俺オムライス大好き」
早く行こうと藤ヶ谷に手を引っ張られ寝室を出る。
テーブルに並べられたオムライスを見て藤ヶ谷は大袈裟なくらいに喜び、俺たちは久々に向かい合って夕食を共にした。
藤ヶ谷はオムライスを口にふくむ度に「おいしい、おいしい」と感激しながら米粒ひとつ残さず綺麗にたいらげた。
「はぁー、お腹いっぱい」
「…本当にうまかった?」
「当たり前じゃん!今まで食べたオムライスの中で一番うまかったよ」
自分で食べてみてもいたって普通のオムライス。
藤ヶ谷がこんなに感激してくれる程べつに特別なものを入れてもない。
でもこんなに喜んでくれるなんて嬉しすぎてついつい顔がニヤける。
「北山もういいよ?あとは俺がやるからソファーに座ってな」
二人で食器を片していると藤ヶ谷が俺の頭にポンッと手を置きお揃いで買った二人分のマグカップを用意した。
「コーヒー入れて持ってく」
「ん…じゃあ、あと頼むな?」
藤ヶ谷の言葉に甘えてタオルで手を拭き、キッチンを出てソファーに腰掛けた。
オムライスだけでこんなに喜んでくれるならバレンタインにチョコレートあげたらどれだけあいつは喜ぶだろう…
俺はその日の事で頭がいっぱいだった。
14日、藤ヶ谷は休みじゃないから内緒で俺が仕事を休んで朝から手の込んだ料理を作ってやろうか。
たかがバレンタインでやりすぎかな?
でも…
年に何回かしかない恋人たちの行事。
というより、俺が藤ヶ谷にしてやれる愛情表現ってこういうイベント事を利用しない手はない。
柄にもなくその日を今か今かと待ち侘びた。
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りこ(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます!確かに藤ヶ谷さんの制服姿かんなりカッコイイでしょうね!!←横尾さんもスタイルいいからそんな二人が並ぶともうやばいですね(・∀・)更新がんばります♪ (2018年2月9日 21時) (レス) id: 4ea3afb79b (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 藤北ともちんさん» コメントありがとうございます!可愛いと言ってもらえてよかったですww更新頑張ります♪ (2018年2月9日 21時) (レス) id: 4ea3afb79b (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - こんばんは。更新ありがとうございます…!藤ヶ谷くんの抱える悩み、北山くんの抱える悩み、それぞれどうなるのか気になります…。藤ヶ谷くんの制服姿、想像するとカッコ良いですよね♪これからも更新楽しみにしています。 (2018年2月6日 21時) (レス) id: ef0e919a50 (このIDを非表示/違反報告)
藤北ともちん(プロフ) - きゃあああああああああ!!!ラブラブな藤北可愛すぎるうううめっちゃ萌えるぅぅぅ続きも楽しみに待っておりますm(_ _)m (2018年1月31日 5時) (レス) id: 924c28a5a1 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - daimommさん» コメントありがとうございます♪これからは二人の幸せな生活を主に書いていくつもりです(*´∀`)どこまで書けるかわかりませんが、優しく見守ってくれたら幸いです(*´∀`)♪ (2018年1月30日 13時) (レス) id: 4ea3afb79b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りこ | 作成日時:2018年1月23日 18時