K-side ページ34
ふと藤ヶ谷の存在を思い出して急いで鞄を手に取りニカに挨拶をしてコンビニを出た。
キョロキョロ辺りを見渡すと喫煙コーナーでタバコを吸う藤ヶ谷の姿。
「ごめん！待たせた」
「ん、大丈夫だよ。お疲れ様」
「藤ヶ谷もお疲れ」
藤ヶ谷は灰皿にタバコを押し付け火を消すと「行こっか」と言って歩き出す。
「寒かった？」
「んーん、大丈夫だよ？」
「中入って雑誌でも見てりゃいいのに」
「…でも店長に変に思われない？」
「ニカ？なんで？」
「いやー、だってさ…」
そこまで言うと藤ヶ谷はチラッと俺を見て人差し指で自分の頬をポリポリとかく。
「あ？なんだよ？」
「…付き合ってんじゃん…？俺ら…」
"付き合ってる"
その言葉を聞いてなぜだか物凄く照れくさくなる。
言った本人も照れ臭いのか俺から顔を背けている。
まぁ、でも確かに…
頭を下げに行った時は不思議に思われなかったものの、毎回藤ヶ谷がこうして俺を迎えに来るのはさすがにおかしい。
カレカノなら彼氏が迎えに来てても不思議じゃないけど、俺ら男同士だもんな。
あんまり公に出来る事ではない。
「…迷惑？」
藤ヶ谷の隣でどうしたもんかと一人考え込んでいると突然声をかけられる。
「へ？」
「俺が迎えに来て迷惑だった…？」
もう照れた様子もない藤ヶ谷が俺の顔を覗き込む。
その顔は少し不安そうだ。
「…んなわけないだろ…」
「本当？よかった」
俺の言葉に今度は安心したように微笑む。
その顔を見てなんだか自分だけが幸せを貰っている気がした。
そして今日、自分がコンビニの店頭に綺麗に並べたバレンタインチョコを思い出す。
俺が藤ヶ谷にチョコレートなんて渡したら、藤ヶ谷は今のような顔で笑うんだろうか…
俺も、藤ヶ谷に幸せをあげたい。
「北山？」
「…手、かせよ」
「え、手？」
「どうせまた冷えてんだろ？」
そう言って隣に居る藤ヶ谷の手を強引に掴んでギュッと握った。
案の定、藤ヶ谷の手は冷たい。
「こうしてたらあったかくなるよ」
「…ふふっ、本当だね」
そしてまた藤ヶ谷が笑う。
俺がチョコレートを渡して藤ヶ谷の笑顔が見れたところで、結局その笑顔を見て幸せと感じるのは俺の方なんだ…としみじみ感じた。
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りこ(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます！確かに藤ヶ谷さんの制服姿かんなりカッコイイでしょうね！！←横尾さんもスタイルいいからそんな二人が並ぶともうやばいですね(･∀･)更新がんばります♪ (2018年2月9日 21時) (
レス) id: 4ea3afb79b (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 藤北ともちんさん» コメントありがとうございます！可愛いと言ってもらえてよかったですww更新頑張ります♪ (2018年2月9日 21時) (レス) id: 4ea3afb79b (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - こんばんは。更新ありがとうございます…！藤ヶ谷くんの抱える悩み、北山くんの抱える悩み、それぞれどうなるのか気になります…。藤ヶ谷くんの制服姿、想像するとカッコ良いですよね♪これからも更新楽しみにしています。 (2018年2月6日 21時) (レス) id: ef0e919a50 (このIDを非表示/違反報告)
藤北ともちん(プロフ) - きゃあああああああああ！！！ラブラブな藤北可愛すぎるうううめっちゃ萌えるぅぅぅ続きも楽しみに待っておりますm(_ _)m (2018年1月31日 5時) (レス) id: 924c28a5a1 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - daimommさん» コメントありがとうございます♪これからは二人の幸せな生活を主に書いていくつもりです(*´∀`)どこまで書けるかわかりませんが、優しく見守ってくれたら幸いです(*´∀`)♪ (2018年1月30日 13時) (レス) id: 4ea3afb79b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りこ | 作成日時：2018年1月23日 18時
