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健「それより、お前はなんでこの道を知ってるんだ？ここは……隠された扉に関係する道だと思うんだけど」
健人のその言葉に、風磨が頷いた。
隠された扉＿＿＿＿＿＿＿以前健人が教えてくれた、組織の7つの極秘のうちの1つだ。
健「俺も来たのは初めてだから、確証はないけど。風磨は？」
風「俺も初めて。そもそも、隠された扉なんて、迷信のようなもんだって思ってたからな」
健「そうだよな。あのな、(人1)？隠された扉っていうのは、この組織に張り巡らされた抜け穴のことを言うんだ。詳しいことは分からないけど、この組織が成立して間もない頃に、誰かが作ったらしい」
「組織から脱出できるらしい秘密のルートのことだよ」と、風磨が付け加えた。
私は2人の話を黙って聞いていた。
健人が、さらに先を続ける。
健「マリさんですら、その存在を知らない。なぜなら、迷宮と呼ばれる道の中に隠されているらしいからね。俺らが今通っているのは、その迷宮なんだ」
あ「迷宮……」
健「選ばれた者が行き交う複雑な道。迷子になったら戻れない。噂では、暗部の特殊部隊の奴らが使ったりするって話だけど。真偽のほどは分からない」
私はあの電話の声を思い出していた。
男か女か分からない。
あの人は何者だったんだろう。
健「だけど、隠された扉もどきのものなら、(人1)も行ったことがあるよ」
健人がにやりと口角をあげて、私は驚いて肩を揺らし、風磨が鋭い目で私を見た。
一体何のこと？
健「持ち込みのパソコンやスマートフォンが使える部屋。覚えてるか？」
あ「………あ、」
健「直接的に脱出に繋がるわけじゃないけど、通信機器が使えるってことは……脱出する時に役立つ抜け穴ではあるだろ？」
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作者名：北斗七星 | 作成日時：2017年3月23日 15時
