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あ「離れたくない、って言ったら？」
きっとお互いに、ストレートに気持ちを伝えることは、性格的に難しい。
だけど………。
あ「ずっと側にいたいって言ったら……困る？」
風磨が目を丸くする。
あ「兄代わりじゃなくて、一人の男として。いつまでも……」
風「素直に好きって言えないの？」
顔を赤くさせた私を見下ろして、風磨が陽だまりのように優しい、柔らかい笑みを浮かべていた。
あ「す、好きなんじゃないもん……。そ、そんな簡単な言葉じゃなくて……えっと…えっと、ね。好きじゃない。そうじゃなくて……」
そうじゃないの。
そんな簡単な想いじゃないの。
あ「……………愛してる」
愛おしくて、堪らないから。
あ「愛してるよ」
次の瞬間、呼吸ごと奪うようにキスをされた。
重ねられた唇の合間から、ねじ込むように侵入してきた舌を受け入れる。
キスだけでくらくらする。
力の入らなくなった身体を風磨に預ければ、そのまま床に押し倒された。
さっき強引に組み敷かれたのとは違う。
私を気遣いながら、優しく押し倒される。
床に髪がはらはらと散らばって。かき集めるように、風磨が私の後頭部に手をまわした。そして、熱のこもったキス。
上手く呼吸が出来なくて涙が滲み、視界が歪む。
リップ音とともに唇を離した風磨が、目尻に溜まった涙にそっとキスを落とした。
風「(人1)」
あ「……っ、ん？」
風「俺も」
強く強く抱きしめられて、私の足に彼の足が絡みついている。
もう二度と離さない、と言うかのように。
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作者名：北斗七星 | 作成日時：2017年3月23日 15時
