白昼夢。Fuma.K -3- (ページ18)

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なんで、なんで、私なの。

そう思わないように生きてきた。

自分は決して可哀想ではない。両親のいない、親の愛情が分からない子どもが不幸だなんて、一体誰が決めた？私は決して不幸せじゃない。幸せなんだ。恵まれてるんだ。

『無知は罪だ』

私を引き取ってくれる人がいる。

『世の中には知らなくていいこともあるけど、自覚があるのに目を逸らすのは愚かなことだろ？』

私を……引き取ってくれる人が……。

『自分が守られてばかりだということに気付かないのは、気付けないのは、気付こうとしないのは、恩を仇で返す以上の罪だ』

寂しい。

悲しい。

独りぼっちは嫌。

『ははっ。拗ねないでよ』

『おいで？(人1)』

『ぎゅってしてあげよっか』

『お前は俺の大切な妹だよ』

ねぇ、側にいてよ。

お願いだから1人にしないで。

何で私には親がいないの。

何でみんな私から離れていくの。

たらい回しにされていたんじゃない。私を引き取った人が毎回なぜか不幸に見舞われる。毎回、私の家族が消えてしまう。

『あの子、気味が悪い』

私が悪いの？

私は何で生きているの？

何で……生まれて来たんだろう？

『お前は変わらないね』

『だから、憎い』

『守ってあげるから、ずっと、ずっと、俺から逃げないでよ……』

一人で、強くあろうとした。

生きる理由が見当たらなくて。

『優しかったオニイチャンはもうどこにもいないんだよ』

頼る存在すら無かった。

……………はずだった。

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