相澤先生の寝袋 [ヒロアカ] (ページ43)

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相澤先生の寝袋体育祭ページ43

控え室の中継画面にステージ戦の第2ラウンドのトーナメント表が映し出された。

轟vs緑谷
常闇vs芦戸
爆豪vs飯田
A シード

トーナメント表を見て、Aはしばらく暇だなと思っていた。

心操は隣でAを見て、運さえも味方かよと心の中で悪態をつく。

運さえも味方、本当にそうだったらどんなに良かったか

数分後にAは本心からそう思うことになる。

『しばらく暇だから、ちょっと飲み物買ってくる
心操は何がいい？』

心「じゃあコーヒー」

『おーけーコーヒー"ミルク"なｗ』

心「がっつりブラックで(怒))」

『ﾌﾞﾌｯｗｗｗわかったわかったｗ』

Aはケラケラと笑いながら、控え室の外にある自動販売機に向った。

Aは240円入れて、コーヒー(無糖)とコーヒー(微糖)のボタンを押した。

コーヒーの缶が2つ下に落ちた時、Aは謎の白煙を放っていた。

『っ！？なっ！？ヴィランか！？』

白煙に包まれながらも、Aは辺りを見回し神経を研ぎ澄ませた。

USJ事件があって警備も増えたが、ここまで進入されては自分たち教員が生徒を守らなくてはならない。

最悪、観客席にいる多くのプロヒーロー達にも協力をお願いする必要だって出てくる。

中継関係陣は即刻避難。生徒だって避難させる。

Aは瞬時に様々な思考を巡らせ、避難誘導プランEくらいまで考えていた。

爆「あ"？んだこれ…」

『！爆豪か？よかった、外の状況を説明してすぐに他の先生達に知らせに行け』

爆豪は白煙の中に入って、目の前のAを見てフリーズした。

爆「…副担、男に戻ってんぞ」

『今っ！？うわ、ホントだ…
煙、俺の身体から出てたのか…』

Aはヴィランの襲撃ではないことに安心したが、今の自分の格好を見て青ざめていた。

なにせ、29歳の男がパツンパツンの今にも裂けそうな体操服を着ているのだ。

爆「早く更衣室行けや」

『お前の察しが良くてマジで助かったよ(泣))』

爆「担任には俺が連絡しといてやる
1つ貸しだかんな」

『！試合でお前と戦えなくなった分も含めて、2つも貸し作っちゃったな…
爆豪、先生絶対返すから！！』

爆「ﾊｯｗはよ行けや」

白煙を抜けて、Aは床やら壁やらに化けて更衣室まで移動した。

"副担がやばい、いま更衣室"

爆豪が送ったメールを見て、血相を変えた相澤が更衣室のドアをぶち破るまで後10秒。

心「A、遅すぎ…どこまで飲み物買いに行ったんだよ」

控え室では心操が待ちくたびれていた。