相澤先生の寝袋 [ヒロアカ] (ページ34)

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相澤先生の寝袋体育祭ページ34

地面に降りた時点で終了。

Aはそのルールを利用して、自分以外で一番多いポイントを持っている緑谷と轟と爆豪のハチマキを奪い取って競技を下りた。

他のある1組の騎馬がその他全部の騎馬のハチマキを奪ったとして、1位であるAのポイントは今や越えることのできないものになっていた。

ﾏｲｸ「ここで1位の組が騎馬を自ら崩し、競技を下りたーーっ！！？
そして、A・心操の普通科チームは合計なんと10002000！！！」

相「…考えたな、寝袋」

Aは相澤には既にバレているだろう自分の企みに苦笑して、実況席に手を振った。

相澤に、"内緒です。"という意味を込めて。

『おつかれ、心操！』

心「…お前もヒーロー科に入りたかったのか
やり方の意地の悪さ」

『いいや、ただのイジワルだよ
…あの3人に成長してもらいたいだけの、お節介だとでも思っておいて』

心「……なぁお前、ほんとうに普通科か？」

『"今の俺"は本当に普通科だよ』

Aは心底愉快そうに笑いながら、唖然としている緑谷と轟と爆豪を振り返った。

『悔しいだろう？
悔しかったら、次のステージ戦で挑んでおいで
そうそう、また1つヒントがあるんだ
相澤先生が俺に課した出場条件をよぉく思い出してごらん』

爆「なめやがってｯ」

緑「！それって…」

轟「個性の使用を禁止するってやつか」

『今の俺、女の子だし
次のステージ試合では力負けして、やむを得ず個性使っちゃうかもねぇ
……個性、使わせてみろよ』

Aは心操の手を引いて、控え室に向った。

今の言葉は別段3人だけに言ったのではなく、Aは1-Aの皆に言ったつもりだった。

それと、もう1つの個性を使わないという考えを誇示する轟に、これはある意味での警告であった。

君たちはまだ力加減などできる立場ではないのだと、Aはプロとしても副担任としても実はなめられることに我慢ならない性格をしているのであった。

切「…やべぇ、A先生のマジが怖すぎる(蒼白)」

爆「…おい、半分野郎、気付いてるんか」

轟「…あれだけあからさまに言われたら気付く」

緑「A先生の言うことは尤もだ
ここで力の微調整考えてる場合じゃない！
1歩でも先へ進むには、まずは全力しかない！僕達には…まだ、考える余裕がない！」

緑谷は悔しそうに唇を噛んで、騎馬を立て直した。

ここから、まずは1枚、ハチマキを奪い取ろう。

そう決意した1-Aの生徒達を控え室の中継で見て、Aは安心したように微笑んだ。