相澤先生の寝袋 [ヒロアカ] (ページ40)

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相澤先生の寝袋ありがとうを言いたくて(勤労感謝の日企画・番外編) ページ40

11月23日

相澤はカレンダーの今日の日付を見て、しばし悩んでいた。

今日は勤労感謝の日で、学校も休み、Aは潜入任務に出て夕飯頃まで帰ってこない。

Aは今日が何日だか既に日にち感覚をなくしていて、朝早くから何食わぬ顔で任務に向ったのだった。

テーブルにはAが作ったチャーハンがラップを掛けて置いてある。

相「…あいつも所帯じみたな」

帰りが遅くなる日はご飯を作り置きして行く、なんて結婚してもう何年も経つような夫婦の間の日常みたいなシーンだと相澤はしみじみ思った。

そのチャーハンを昼飯にして、相澤はまたもカレンダーの今日の日付を睨む。

相「……最近、あいつ頑張りすぎてねぇか…？」

相澤は最近のAを思い出して、いつも忙しそうに部屋を行ったり来たりしているのに気付いた。

洗濯、料理、風呂洗い、モップがけ、情報学の授業、たまに潜入任務、加えてまだ完全に包帯の取れない相澤の介護…

このままではAが過労によって倒れてしまうのでは？、と相澤は血の気が引く思いであった。

相澤は思い立った。

せめて、勤労感謝の日である今日くらいは家事を全て肩代わりしてもいいのではないか。

いや、するべきだ。

相澤はチャーハンを完食し、冷蔵庫を開けた。

まずは夕飯に何を作るかを決めなくてはならない。

それから、部屋の掃除と風呂洗い。

昨日から溜まっている洗濯を干さなくては。

相澤はやっと包帯の取れた右腕(利き腕)をもう一度確認し、いいリハビリにもなると意気込んだ。

冷蔵庫の中には、Aが予め買っておいた何にでも使えそうな食材が沢山揃っていた。

豚肉、鶏肉、牛肉など肉類3種

牛乳や烏龍茶、2Lの水とビール

カレーやシチューの素、すき焼きやキムチ鍋のスープ

それと野菜類多種

相「……カレーでも作るか」

完璧すぎる冷蔵庫の中身に感動しつつも、材料を台所に並べた。

人参、ジャガイモ、豚肉、カレーの固形ルー、水、牛乳

これだけ揃えば、あとは切って鍋で煮込むだけである。

相澤はまな板に人参とジャガイモを置いて、包丁で一口大に切った。

相「…あ、皮抜くの忘れた
まぁ、煮込めば一緒だろ」←

相澤は皮付きの人参とジャガイモを水の入った鍋に入れ、コンロに火を点けた。

沸騰してきたところで、牛乳を少しとカレールーをあるだけ全部入れた。

相「よし、カレーっぽくなってきた」

相澤は鍋に蓋をして、そのまま煮込むために放置して洗濯機のある風呂場に向った。